高度人材制度で永住ビザを取得する方法|申請条件や審査のポイントを解説
「高度専門職が永住ビザに有利なのは知っているが、在留資格は高度専門職ではない…」
そんな方にとって注目されているのが「みなし高度専門職」という考え方です。
実は、現在の在留資格を変更することなく、高度人材として認められることで、永住申請の要件が大きく緩和される可能性があります。

ここでは、まず「みなし高度専門職」とは何か、通常の高度専門職と何が違うのかについて詳しく解説します。
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📌 みなし高度専門職とは?通常の高度専門職との違い
「みなし高度専門職」とは、「技術・人文知識・国際業務」などの一般的な就労ビザを持っている外国人のうち、法務省が定めるポイント計算制度において70点または80点以上を満たしている人を指します。
ポイントの計算対象には以下のような項目が含まれます。
- 学歴
- 職歴
- 年収
- 日本語能力
- 年齢
- 研究実績 など
正式な「高度専門職ビザ」との違い
みなし高度専門職は、「高度専門職1号」や「2号」といった正式な在留資格ではありません。あくまで現在の在留資格(たとえば「技術・人文知識・国際業務」)のままで、ポイント制度の条件を満たしていることによって「高度人材相当」とみなされるものです。あくまで俗称である点にご注意ください。
✅みなし高度専門職のメリット
この「みなし扱い」によって、高度専門職の方と同じように次のような永住許可申請時の優遇措置を受けられる可能性があります。
- 80点以上の場合:在留1年以上で永住申請可能
- 70点以上の場合:在留3年以上で永住申請可能
つまり、通常であれば10年以上の在留歴が必要とされる永住許可が、みなし高度専門職であれば大幅に短縮されるというメリットがあります。
ただし、みなし高度専門職としてのポイント要件を満たしているか、申請時点で証明できる書類や実績が必要になるため、慎重な準備が不可欠です。
永住申請に必要な条件|みなし高度専門職ならではの特例
「みなし高度専門職」とは、在留資格が「技術・人文知識・国際業務」などのままでも、ポイント制で一定の基準(70点または80点以上)を満たしている外国人の方を指します。この制度を活用することで、永住許可の申請において在留期間の要件が大幅に短縮されるという大きなメリットがあります。
📅 永住申請における在留期間の短縮条件
ポイント評価 | 必要な在留期間 | 備考 |
---|---|---|
80点以上 | 1年以上 | 高度人材として最も優遇される条件。 |
70点以上 | 3年以上 | 通常の10年より大幅に短縮されるが、80点より長い期間が審査対象となる。 |
※いずれの場合も、「申請時」と「基準となる時点」の両方でポイント要件を満たしていることが前提です。この間、継続して維持している必要はありませんが、80点の場合は「申請時」と「1年前」、70点以上の場合は「申請時」と「3年前」のいずれの時点でも要件を満たしていることを証明する必要があります。
永住申請時に必要となる主な要件(70点以上・80点以上共通)
✅ 安定した収入があること
- 一般的には年収300万円以上が目安とされていますが、家族構成によってはより高額な収入が必要となる場合もあります。
- 申請者の職業・雇用形態・過去の収入実績が審査対象となります。
- 証明書類:源泉徴収票、確定申告書、課税証明書など。
✅ 社会保険・税金の納付が適切であること
- 住民税、所得税、健康保険、年金などの支払い状況が厳しく審査されます。
- 70点以上の場合は、過去3年以上にわたり適切に納税・納付していることが求められます。
- 80点以上の場合は、過去1年以上の納税実績があれば申請可能となる場合があります。
✅ 素行が良好であること
- 犯罪歴がないことはもちろん、軽微な交通違反の累積なども審査対象になります。
- 飲酒運転や無免許運転など、重大な違反歴がある場合は、一定期間待ってから申請するのが望ましいです。
✅ 身元保証人の確保
- 日本人または永住者による身元保証が必要です。
- 通常は、勤務先の上司や配偶者などが保証人になるケースが多いです。
- 保証人には、免許証のコピーだけではなく住民票や収入証明の提出が求められることもあります。
✅ 継続して70点/80点以上を維持していること
- 永住申請時点だけでなく、在留中のポイントの維持実績が問われます。
- 80点を維持していれば1年前、70点なら3年前の時点という条件が適用されます。
- ポイント計算に用いた証明書(学歴証明、日本語能力試験合格証など)の提出が必要です。
💡 ポイント
- 永住申請では、「高度専門職」の在留資格に変更していなくても、ポイント制度で優遇される場合があります(これが「みなし高度専門職」)。
- ただし、形式上のポイントだけでなく、実際の生活状況・収入・納税実績なども重視されるため、油断は禁物です。
- また、ポイントの自己判断は誤差が出ることもあるため、申請前に専門家へ確認することを強くおすすめします。
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永住ビザ取得までの流れ|申請ステップとスケジュール
「みなし高度専門職」として永住申請を検討している方にとって、事前準備とスケジュール管理は非常に重要です。以下では、申請から許可までの全体的な流れと、各ステップで注意すべきポイントをわかりやすく解説します。
1️⃣ 自身のポイントが制度上70点または80点以上か確認
まず最初に行うべきなのが、出入国在留管理庁が定める高度人材ポイント計算表に基づいて、現在の自身のポイントが70点以上または80点以上に該当しているかを確認することです。
- 70点以上:3年以上の在留で永住申請が可能
- 80点以上:1年以上の在留で永住申請が可能
次に、高度専門職の永住申請では、申請時に70点以上の方は3年前、80点以上の方は1年前の時点で、いずれもポイントを満たしていたかどうかを確認しましょう。
入管は永住許可の審査において、申請者に生活の安定性を求めています。
とはいえ、「対象期間を通じて継続して条件を満たしていること」を要件にすると、基準が厳しすぎるうえ、立証も非常に困難です。
そこで実務上は、申請時と、それぞれの基準時(3年前または1年前)の時点でポイントを満たしていればよいとされています。
2️⃣ 必要書類を準備する(不備があると審査が大幅に遅れる)
永住申請には、生活状況の安定性や日本社会への適応状況を示す多くの書類が必要です。以下の書類は基本的な一例です(状況に応じて追加書類が求められることがあります)。
📄 主な必要書類:
- 永住許可申請書(法務省指定様式)
- 理由書
- 住民票(世帯全員分の記載があるもの)
- 在職証明書
- 納税証明書(住民税・所得税)
- 社会保険・年金の支払い状況を示す証明書
- 高度専門職ポイント計算表
- 身元保証書(日本人または永住者が必要)
- 了解書
🔍 ポイント証明に必要な書類の例(該当者のみ)
- 学歴証明書(卒業証明書)
- 日本語能力試験の合格証明(N1またはN2)
- 研究実績・論文の掲載記録
- 年収を証明できる資料
3️⃣ 出入国在留管理局へ申請
書類が整ったら、現在の居住地を管轄する地方出入国在留管理局へ申請を行います。申請は原則本人が行いますが、行政書士などの専門家に申請代行を依頼することも可能です。
※ 一部の入管では、事前予約が可能な場合や整理券制となっている場合があります。申請当日のスムーズな手続きを希望する場合は、事前に確認しましょう。
4️⃣ 審査期間:通常1年半〜2年(ケースにより差あり)
永住許可の審査は非常に厳格で、申請から結果が出るまでに通常1年半〜2年程度かかります。
- 審査期間中に、追加書類の提出を求められることがあります。
- ポイント特例での申請であっても、納税・年金・素行などの基準を総合的に評価されます。
- 審査中に現在の在留期間が切れそうな場合は、更新を行う必要があります。
5️⃣ 許可後、永住者の在留カードを取得
無事に許可が下りると、「永住者」の在留カードが発行されます。これにより、在留期間の制限や就労制限がなくなり、将来的な更新手続きも不要になります。
- 永住者になった後も、納税義務や法令順守は継続して求められます。
- 再入国許可を取らずに長期間海外に出ると、永住資格を失う可能性もあるため注意が必要です。
- 在留資格の更新はありませんが、7年ごとに在留カードの更新は必要になります。
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よくある不許可の原因と対策
みなし高度専門職として永住申請を行う場合、たとえポイント基準を満たしていても、「書類の不備」や「説明不足」によって不許可となるケースが少なくありません。以下に、実際によく見られる不許可の原因と、それに対する具体的な対策をご紹介します。
❌ 年収が基準に満たないと判断された
【原因】
- 収入が安定していない
- 転職により一時的に年収が基準を下回った時期がある
【対策】
- 雇用契約書や年収見込み証明書、直近数年分の源泉徴収票を添付し、収入の継続性・安定性を証明する
- 転職などで一時的に年収が大きく下がった時期がある場合には、事情説明書を添えてその理由を明記する方が良い場合もある
- 年収が下がっていた期間が審査対象期間外になるまで待ってから申請することも検討する
❌ 社会保険料や住民税の未納・滞納がある
【原因】
- 住民税、年金、健康保険などに未納・滞納の履歴がある
【対策】
- 申請前に未納分を完納しても納付が遅れた事実は記録として残る
→未納の場合と同程度のマイナス評価として扱われる - 審査対象の期間に未納がある場合は、期間を外してから申請するのが望ましい
❌ 職歴・学歴などポイント加算の根拠が不明確
【原因】
- 加点の根拠となる証拠書類が不十分、または一貫性に欠ける
【対策】
- 学歴については卒業証明書、職歴については在職証明書などを提出する
- 研究実績や論文なども加点対象となる場合は、発行元の明記された証拠資料を用意する
- 内容に不整合がある場合は、別紙で補足説明を行う(証明書類への直接記入は避ける)
❌ 交通違反や軽微な犯罪歴がある
【原因】
- 無違反ではなく、過去に複数の違反歴や軽微な犯罪歴がある
【対策】
- 申請前に3~5年間の無違反期間を確保する
- 過去の違反内容に対する反省文や生活改善の記録を提出する
- 場合によっては、安全運転講習の修了証などを添付することで真摯な姿勢を示す
💡 書類の最終確認には第三者の目を活用する
どれだけ準備していても、自分では気づかない記載ミスや不備があることも多くあります。
そのため、申請前に専門家(行政書士など)に書類の最終チェックを依頼することは、不許可リスクを回避する大きなポイントです。
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