資格外活動許可申請の内容とその手続きの仕方を解説

資格外活動許可申請とは、在留資格で認められた活動以外で、報酬を伴う活動を行う際に必要となる申請です。

出入国管理局Webサイトより

留学生や家族滞在ビザで在留している外国人の方からよく寄せられる質問のひとつに「アルバイトや副業をしても大丈夫なのか」というものがあります。日本での在留資格は活動内容が法律で決められているため、資格で認められていない活動を無断で行うと在留資格の取消や退去強制の対象となる可能性があります。
そのため、認められた範囲を超えて活動する場合には「資格外活動許可」を事前に取得することが必要です。

この記事では、「資格外活動許可が必要となるケース」「許可が認められるための基準」「資格外活動許可申請の手続き」などを分かりやすく解説します。

📌 資格外活動許可が必要となるケース

日本では、在留資格ごとに許可された活動範囲が決められており、その範囲を超えた就労は原則として認められません。 そのため、例えば「留学」や「家族滞在」などの在留資格を持つ方が、アルバイトなどの報酬を伴う活動を行う場合には、あらかじめ資格外活動許可を取得する必要があります。

ただし、以下の場合は資格外活動許可の対象外となります。

  • 「日本人の配偶者等」や「永住者」など、就労制限のない身分系在留資格を持つ場合(資格外活動許可は不要)
  • 報酬を伴わないボランティア活動などの無償活動
  • 単発の臨時講師や通訳など、継続的に行わない活動(一定の謝金が発生しても許可不要)

許可が認められるための基準

資格外活動許可の可否は、以下の点が審査されます。

  • 現在の在留資格の活動を適切に行っているか
  • アルバイト等の就労が、在留資格の本来の活動に支障を与えないか
  • 就労予定の職務内容が適切か

一般的に、コンビニ・レストラン・スーパーなどのアルバイトは許可されやすいですが、フルタイム勤務や風俗営業関連の業種は許可されません。

資格外活動許可の表示と制限

資格外活動許可を受けると、在留カードの裏面に「許可:原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く」と記載されます。

  • 週28時間を超えて就労すると、次回の在留資格更新が許可されない可能性が高くなるため注意が必要です。
  • 学則による長期休業期間(例:夏休み)に限り、1日最大8時間まで就労可能ですが、1週間の合計28時間の制限は変わりません。

資格外活動許可の種類と対象者

「留学」や「家族滞在」の在留資格を持つ方は、勤務先や業務内容を特定せずに包括的な許可を受けることができます。

また、日本の大学を卒業した留学生が「特定活動」ビザで在留し、就職活動を継続する場合、卒業した教育機関の推薦があれば同様に包括的許可が受けられます。

資格外活動許可申請の手続き

👥 申請できる人

資格外活動許可申請を行えるのは以下のいずれかの方です。

  • 申請人本人(外国人本人)
  • 申請人の法定代理人
  • 申請人の依頼を受けた弁護士や行政書士(取次者)

⏱️ 申請先と受付時間

  • 居住地を管轄する地方出入国在留管理局またはその出張所
  • 受付時間:平日 午前9時~午後4時

在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請、在留資格取得許可申請と同時に申請する場合に限り、マイナンバーカードを所持していればオンライン申請が可能です。

📄 提出書類

  1. 申請書
  2. 当該申請に係る活動の内容を明らかにする書類(個別許可が必要な場合)

※ 通常の週28時間以内の資格外活動許可(留学・家族滞在)では、この書類の提出は不要で、申請書のみで申請可能です。

⚠️ 注意点と更新手続き

  • 資格外活動許可の申請時には、在留カードの原本を提示する必要があります。
  • 標準処理期間は2週間~2カ月であり、許可が出るまではアルバイト等の就労はできません。
    • 予定がある場合は、余裕をもって申請することが重要です。

資格外活動許可の更新について

  • 資格外活動許可には「更新」という概念はありません。
    • 在留資格を更新した場合は、改めて資格外活動許可を申請する必要があります。
  • 2024年1月より、オンライン申請では在留資格の更新と同時に資格外活動許可申請が可能になりました。
    • 窓口申請でも、在留資格更新時に新たに資格外活動許可申請書を提出すれば、即時に許可が得られるようになっています。

最後に――「アルバイトをしていいのか不安…」という留学生・家族滞在ビザの方へ

これから資格外活動許可を申請しようと考えている方の中には、「自分は許可の対象になるのか」「どんな書類が必要なのか」「申請しないとどうなるのか」と不安を抱えながら調べている方も多いのではないでしょうか。

✅ 自分の在留資格で資格外活動が可能か確認したい
✅ 書類の記載方法や流れに不安がある
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