ビザ申請のよくあるご質問
在留資格・申請手続に関する主な疑問を分かりやすく解説

在留資格やビザ申請について、主なご質問を項目ごとにまとめています。
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- 掲載内容は一般的なご案内です。実際に必要となる書類や確認事項は、在留資格や個別の状況によって異なります。
- ご自身のケースで判断が難しい場合や、掲載されていない内容について確認したい場合には、お問い合わせフォームからご相談ください。
申請全般に関するご質問
在留資格と在留期間とは何ですか?
「在留資格」とは、外国人が日本で行うことができる活動や、日本に在留することが認められる身分・地位を法律上分類したものです。
例えば、「技術・人文知識・国際業務」「留学」「家族滞在」などは、日本で行う活動に基づく在留資格です。一方、「日本人の配偶者等」「永住者」「定住者」などは、身分や地位に基づく在留資格です。
「在留期間」とは、その在留資格で日本に在留することが認められている期間です。許可される在留期間は在留資格ごとに定められており、実際にどの期間が付与されるかは、申請内容や在留状況などを踏まえて個別に判断されます。
現在の在留資格と在留期限は、在留カード等で確認することができます。
「ビザ」と「在留資格」は同じものですか?
本来、「ビザ(査証)」と「在留資格」は別のものです。
ビザ(査証)は、外国人が日本へ入国する際に、原則として海外の日本大使館・総領事館等から発給を受けるものです。
一方、「在留資格」は、外国人が日本でどのような活動を行うことができるか、またはどのような身分・地位に基づいて在留できるかを定めるものです。
ただし、一般には「技術・人文知識・国際業務ビザ」「配偶者ビザ」「留学ビザ」など、「在留資格」の意味で「ビザ」という言葉が広く使われています。
当事務所のウェブサイトでも、分かりやすさを考慮して、在留資格を「ビザ」と表現している箇所があります。
在留資格にはどのようなものがありますか?
在留資格には、日本で行う活動に基づくものと、身分・地位に基づくものがあります。
例えば、活動に基づく在留資格には、
「技術・人文知識・国際業務」
「経営・管理」
「教育」
「留学」
「家族滞在」
「特定技能」
「高度専門職」
「特定活動」などがあります。
また、身分・地位に基づく在留資格には、
「永住者」
「日本人の配偶者等」
「永住者の配偶者等」
「定住者」があります。
どの在留資格を検討すべきかは、日本で予定している活動、家族関係、現在の在留資格などによって異なります。
在留資格の申請には、どのような書類が必要ですか?
必要となる書類は、申請する在留資格や、在留資格認定証明書交付申請・在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請などの申請内容によって異なります。
出入国在留管理庁のウェブサイトでは、在留資格や申請内容ごとに一般的な提出書類が案内されています。
ただし、申請人の職歴、家族関係、収入、扶養状況、学校や勤務先の状況、過去の在留状況などによっては、案内されている書類に加えて、個別事情を説明する資料を提出した方がよい場合があります。
また、申請後の審査過程で、入管から追加資料の提出を求められる場合もあります。
そのため、まずは申請する在留資格と申請区分を確認し、そのうえで一般的な必要書類と、ご自身の事情に応じて準備した方がよい資料を整理することが大切です。
在留資格の申請はどこで行いますか?オンラインでも申請できますか?
在留資格変更許可申請や在留期間更新許可申請を窓口で行う場合は、原則として申請人の住居地を管轄する地方出入国在留管理官署へ申請します。
一方、海外から外国人を呼び寄せる在留資格認定証明書交付申請では、居住予定地や受入機関の所在地などに応じて申請先が決まります。
また、在留資格変更許可申請や在留期間更新許可申請などは、一定の条件を満たせばオンラインで申請することもできます。
申請先が分からない場合には、出入国在留管理庁の管轄案内を確認するか、申請予定の地方出入国在留管理官署へ確認してください。
申請から結果が出るまで、どのくらいの期間がかかりますか?
審査期間は、申請する在留資格、申請内容、申請先、個別事情などによって異なります。
出入国在留管理庁では、各在留手続について標準処理期間を案内しているほか、実際に許可された案件について、在留資格・申請区分ごとの平均処理日数を毎月公表しています。
例えば、現在の案内では、
在留期間更新許可申請:在留審査処理期間の平均日数2週間~1か月
在留資格変更許可申請:在留審査処理期間の平均日数1か月~2か月とされています。
ただし、在留審査処理期間の平均日数はあくまで目安であり、追加資料の提出が必要となった場合や、申請が集中している場合などには、これより長くかかることがあります。
在留期間更新許可申請はいつからできますか?早めに申請しても問題ありませんか?
6か月以上の在留期間を有する方は、原則として在留期間満了日の3か月前から在留期間更新許可申請を行うことができます。
入院や長期出張など、真にやむを得ない特別な事情がある場合には、3か月より前から申請を受け付けてもらえることもあります。
申請可能な期間に入った後であれば、余裕をもって早めに準備・申請することをおすすめします。
出入国在留管理庁も、在留期限内での許可を希望する場合には、原則として在留期間満了日の3か月前から45日前までの申請に努めるよう案内しています。
なお、在留期間満了日までに更新申請を行い、満了日までに結果が出なかった場合には、一定の場合に「特例期間」が適用されます。特例期間中は、処分が行われる時または在留期間満了日から2か月を経過する時のいずれか早い時まで、従前の在留資格で在留することができます。
外国語で作成された書類には、日本語訳が必要ですか?
はい。入管へ提出する資料が外国語で作成されている場合には、原則として日本語の訳文を添付してください。
どの資料について原本・写しのどちらを提出するかは、在留資格や申請内容によって異なりますので、それぞれの提出書類案内を確認してください。
また、再度取得することが難しい原本の返却を希望する場合には、提出時に返却の取扱いを確認しておくことをおすすめします。
引越しをした場合、住民税の課税証明書・納税証明書はどこの市区町村で取得しますか?
住民税の課税(非課税)証明書は、原則として、その証明年度の1月1日時点で住所があった市区町村から取得します。
例えば、4月にA市からB市へ引越した場合でも、その年の1月1日時点でA市に住所があったのであれば、その年度の課税証明書はA市で取得することになります。
なお、証明書に記載される所得は、通常、その証明年度の前年1月から12月までの所得です。
納税証明書についても、住民税を課税・納付した市区町村から取得することになりますが、発行方法やコンビニ交付への対応状況などは市区町村によって異なります。
必要な証明年度を確認したうえで、該当する市区町村の案内を確認してください。
ビザの更新申請後、入管から「通知書」が届きましたが、許可・不許可が書かれていません。これはどういう意味ですか?
窓口で在留期間更新許可申請などを行った場合、審査終了後に入管から通知書(ハガキ等)が届くことがあります。
通知書には、入管へ来庁する期限や、結果を受け取る際に必要となる書類・手数料等が記載されますが、通知書だけでは許可・不許可が明確に分からない場合があります。
そのため、通知書に記載された内容だけから申請結果を自己判断するのではなく、指定された期限までに必要なものを準備し、入管で正式な結果を確認してください。
なお、2026年10月1日以降に受け付けられた在留資格変更許可申請・在留期間更新許可申請では、許可された在留期間に応じて法定手数料が異なります。窓口申請の場合には、入管から送付されるハガキに記載された金額分の収入印紙を準備して来庁するよう案内されています。
また、結果を受け取る前に現在の在留期間を経過し、特例期間中となっている場合には、通知書に記載された期限を過ぎないよう特に注意してください。不許可となった場合には、その後の在留や出国等について入管から説明を受けることがあります。
一時帰国する場合、再入国許可の手続は必要ですか?
日本に在留資格を持って在留している方が一時的に出国し、再び日本へ戻る場合には、再入国許可または「みなし再入国許可」の制度を利用します。
有効な旅券と在留カードを所持する中長期在留者が、出国の日から1年以内に再入国する場合には、原則として「みなし再入国許可」を利用することができます。
ただし、在留期限が出国の日から1年より前に到来する場合には、みなし再入国許可を利用できるのはその在留期限までです。
みなし再入国許可を利用する場合には、出国時に再入国の意思を示して出国手続を行います。
一方、1年を超えて日本国外に滞在する予定がある場合には、出国前に通常の再入国許可を取得する必要があります。通常の再入国許可は、現在の在留期間の範囲内で、最長5年間の有効期間を設定することができます。
在留資格認定証明書(COE)が交付されたら、海外にいる申請人へ原本を郵送する必要がありますか?
現在は、必ずしも紙のCOE原本を海外へ郵送する必要はありません。
在留資格認定証明書は電子メールで受領することができ、海外にいる外国人本人は、その電子メールを在外公館で提示して査証申請を行うことができます。
また、紙で交付されたCOEについても、原本だけでなく写しを使用して査証申請や日本への上陸申請を行うことができます。紙のCOEの写しを使用する場合には、表面・裏面の両方を用意してください。
そのため、紙のCOEを受け取った場合でも、両面をPDF等にして海外にいる本人へ送付する方法を利用できます。
なお、COEの有効期間は原則として交付日から3か月です。この期間内に日本への上陸申請を行う必要があります。
ミドルネームがあります。申請書にはどのように氏名を記載すればよいですか?
在留申請書の氏名は、原則としてパスポートに記載されているローマ字氏名を基準に記載します。
ミドルネームがある場合も、自己判断で省略したり、表記を変更したりせず、パスポートの氏名表記との整合性を確認して記載してください。
申請書に「姓」「名」などの記入欄が分かれている場合には、パスポートの姓・名の記載を確認したうえで、それぞれ対応する欄に記入します。
氏名表記がパスポートと異なる場合には、在留資格認定証明書の交付後や査証申請、入国時の確認に時間を要する場合がありますので、必要に応じてパスポートの写しも提出しておくとよいでしょう。入管庁も、COE上の氏名とパスポート上の氏名が異なる場合には手続に時間を要することがあると案内しています。
ご自身のケースで判断が難しい場合はご相談ください
在留資格や申請内容によって、確認すべき事項や必要となる資料は異なります。
一般的な情報を確認しても、「自分の場合はどの在留資格を検討すべきか分からない」「現在の状況で申請を進めてよいか判断に迷う」「追加で準備した方がよい資料があるか確認したい」といった場合には、現在の状況を確認したうえで、申請に向けた準備や今後の進め方をご案内します。
【初回相談無料】メール1~2往復/オンライン相談30分|1~2営業日以内に返信
ご相談後、申請全体のサポートのほか、必要な部分だけをご依頼いただくことも可能です。
※ 簡単なご相談は、LINEでも受け付けています (タップ/クリックで開きます)。
ご自身のケースで判断が難しい場合はご相談ください
在留資格や申請内容によって、確認すべき事項や必要となる資料は異なります。
一般的な情報を確認しても、「自分の場合はどの在留資格を検討すべきか分からない」「現在の状況で申請を進めてよいか判断に迷う」「追加で準備した方がよい資料があるか確認したい」といった場合には、現在の状況を確認したうえで、申請に向けた準備や今後の進め方をご案内します。
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外国人雇用
外国人を採用する場合、会社はまず何を確認すればよいですか?
外国人を採用する場合には、まず、その方が現在持っている在留資格で予定している仕事に従事できるかを確認することが重要です。
日本に在留している外国人の場合には、在留カードの表面にある「就労制限の有無」欄を確認してください。
「就労制限なし」と記載されている場合には、原則として職種による就労制限はありません。
一方、「在留資格に基づく就労活動のみ可」と記載されている場合には、現在の在留資格で認められている活動の範囲内で働く必要があります。
また、「就労不可」と記載されている場合でも、在留カード裏面の「資格外活動許可欄」に許可の記載があれば、その許可された範囲内で就労できる場合があります。
在留資格が「特定活動」の場合には、「指定書」によって具体的な活動内容が指定されていることがありますので、在留カードだけでなく指定書の内容も確認してください。
さらに、在留カードが有効なものか確認したい場合には、出入国在留管理庁の在留カード等読取アプリケーションや失効情報照会を利用する方法もあります。
入管庁も、外国人を雇用する際には、在留カード表面の「就労制限の有無」と裏面の「資格外活動許可欄」を確認するよう案内しています。
日本に在留している外国人を中途採用する場合、どのような点を確認すればよいですか?
日本に在留している外国人を中途採用する場合には、現在の在留資格と、採用後に予定している職務内容が合っているかを確認する必要があります。
例えば、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を持っている場合でも、どのような仕事でも自由にできるわけではありません。予定している職務が、その在留資格で認められる活動に該当する必要があります。
そのため、採用前には少なくとも、現在の在留資格、在留期限、予定する職務内容、学歴・職歴と職務内容との関係などを確認しておくことが重要です。
現在の在留資格では予定する仕事を行うことができない場合には、勤務を開始する前に在留資格変更許可申請が必要となることがあります。
一方、現在の在留資格のまま転職できる場合でも、新しい勤務先での職務が現在の在留資格に該当するか判断に迷うときには、「就労資格証明書」の交付申請を検討する方法があります。
また、「技術・人文知識・国際業務」など一定の在留資格では、勤務先との契約終了や新たな契約について、外国人本人が14日以内に入管へ届出を行う必要があります。
会社側についても、外国人を雇い入れた場合には、原則としてハローワークへの「外国人雇用状況の届出」が必要です。
海外に住んでいる外国人を採用して、日本へ呼び寄せる場合はどのような流れになりますか?
海外に住んでいる外国人を日本で採用する場合には、まず、予定している職務内容に対応する在留資格を確認します。
例えば、専門的な技術・知識を必要とする業務であれば「技術・人文知識・国際業務」、海外の関連会社から一定期間転勤する場合には「企業内転勤」などを検討します。
そのうえで、申請人の学歴・職歴、予定する職務内容、給与等の雇用条件、受入企業の状況などが、その在留資格の要件を満たしているかを確認します。
一般的には、雇用条件を決定した後、日本側で在留資格認定証明書(COE)の交付申請を行います。受入企業の職員が代理人として申請することもできます。
COEが交付された後は、海外にいる本人が在外公館で査証申請を行い、査証の発給を受けたうえで日本へ入国する流れになります。
現在はCOEを電子メールで受け取ることもでき、電子メールを海外の本人へ転送して査証申請や上陸申請に利用することもできます。
なお、COEが交付されたからといって、日本への入国が必ず認められることを保証するものではありません。入国時には別途、上陸審査が行われます。
外国人留学生をアルバイトとして採用する場合、どのような点に注意すればよいですか?
「留学」の在留資格は、原則として就労を目的とする在留資格ではありません。
そのため、留学生をアルバイトとして採用する場合には、本人が資格外活動許可を受けているか確認してください。
在留カード表面の「就労制限の有無」欄が「就労不可」となっていても、裏面の「資格外活動許可欄」に、
「許可(原則週28時間以内・風俗営業等の従事を除く)」
などの記載があれば、その許可された範囲内でアルバイトをすることができます。
包括的な資格外活動許可を受けている留学生の場合、原則として1週28時間以内です。複数のアルバイト先で勤務している場合には、それぞれの勤務時間ではなく、すべてのアルバイト先を合計して週28時間以内である必要があります。
また、教育機関の学則で定められた夏休み・冬休み等の長期休業期間中は、1日8時間以内まで就労することができます。
風俗営業等に関係する業務には従事できません。
会社側としては、採用時に在留カードと資格外活動許可の内容を確認するとともに、留学生本人にも他のアルバイト先を含めた勤務時間を確認し、許可された時間を超えないよう勤務時間を管理することが重要です。
また、外国人留学生を雇い入れた場合にも、原則として外国人雇用状況の届出が必要です。
外国人を採用したり退職したりした場合、会社はハローワークへ届出をする必要がありますか?
はい。外国人を雇い入れた場合や、外国人が離職した場合には、原則として事業主に「外国人雇用状況の届出」が義務付けられています。
対象となるのは、原則として外国人労働者であり、在留資格「外交」「公用」の方や特別永住者は対象外です。
届出方法は、その外国人が雇用保険の被保険者となるかどうかによって異なります。
雇用保険の被保険者となる場合には、「雇用保険被保険者資格取得届」または「資格喪失届」を提出することで、外国人雇用状況の届出も行ったことになります。
一方、雇用保険の被保険者とならない外国人の場合には、「外国人雇用状況届出書」をハローワークへ提出します。
雇用保険の被保険者とならない場合の届出期限は、雇入れ・離職ともに翌月末日までです。雇用保険の被保険者となる場合には、それぞれ雇用保険の資格取得届・資格喪失届の提出期限に従います。
なお、この届出は、外国人本人が入管へ行う「所属機関に関する届出」「契約機関に関する届出」とは別の手続です。
技術・人文知識・国際業務
「技術・人文知識・国際業務」は、どのような仕事で取得できますか?
「技術・人文知識・国際業務」は、日本の会社等との契約に基づいて、自然科学・人文科学の分野に属する専門的な技術・知識を必要とする業務や、外国の文化に基盤を有する思考・感受性を必要とする業務に従事するための在留資格です。
代表的な職務には、ITエンジニア、設計・開発、経理、マーケティング、貿易業務、翻訳・通訳、語学指導などがあります。
ただし、職種名だけで判断されるわけではありません。実際の職務内容が「技術・人文知識・国際業務」に該当するか、申請人の学歴・職歴等が基準を満たしているか、給与等の雇用条件が適切かなどを総合的に確認する必要があります。
「技術・人文知識」に該当する業務では、原則として、業務に関連する科目を専攻して大学等を卒業していること、一定の専門課程を修了していること、または関連する実務経験が10年以上あることなどが基準となります。
一方、翻訳・通訳、語学指導、広報、宣伝、海外取引業務などの「国際業務」では、原則として関連業務について3年以上の実務経験が必要です。ただし、大学を卒業した方が翻訳・通訳または語学指導に従事する場合には、この3年以上の実務経験は求められません。
また、日本人が同じ業務に従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受けることも必要です。
大学を卒業していれば、一般事務の仕事でも「技術・人文知識・国際業務」を取得できますか?
大学を卒業しているというだけで、どのような仕事でも「技術・人文知識・国際業務」が認められるわけではありません。
重要なのは、予定している職務そのものが、専門的な技術・知識を必要とする業務に該当するかどうかです。
例えば、経理、マーケティング、貿易、企画、法務など、専門的な知識を活用する業務であれば「人文知識」に該当する可能性があります。
一方、ファイリング、単純なデータ入力、一般的な電話・来客対応など、専門的な知識を必要としない補助的な業務だけを担当する場合には、「技術・人文知識・国際業務」に該当しない可能性があります。
大学での専攻と職務内容との関連性についても確認されます。ただし、大学卒業者については、大学で幅広い知識を修得することが想定されていることから、専門学校卒業者と比べて関連性が柔軟に判断される場合があります。
外国人に内定を出した段階で「技術・人文知識・国際業務」の申請はできますか?
勤務開始前でも、雇用条件が決まり、外国人と日本の会社等との契約関係や、予定する職務内容・報酬等を確認できる状態であれば、在留資格の申請を進めることができます。
申請では、労働条件通知書や雇用契約書など、予定する活動内容、雇用期間、役職、報酬等が分かる資料を提出します。
そのため、「採用する可能性がある」という段階ではなく、実際にどのような条件で雇用するのかを具体的に決めたうえで申請する必要があります。
なお、在留資格の取得・変更が必要な方については、申請を提出しただけで予定している仕事を開始できるわけではありません。必要な在留資格の許可を受けてから勤務を開始する必要があります。
「技術・人文知識・国際業務」で転職する場合、在留資格変更許可申請は必要ですか?
転職したという理由だけで、必ず在留資格変更許可申請が必要になるわけではありません。
転職後の職務内容も現在の「技術・人文知識・国際業務」で認められる活動に該当する場合には、現在の在留資格のまま転職できることがあります。
ただし、新しい勤務先での職務内容が現在の在留資格に該当するかは、あらためて確認する必要があります。
また、勤務先との契約を終了した場合や、新しい会社と契約した場合には、原則としてその事由が生じた日から14日以内に、外国人本人が「契約機関に関する届出」を入管へ行う必要があります。
転職先で行う仕事が現在の在留資格の範囲内か事前に確認したい場合には、「就労資格証明書」の交付申請を利用する方法もあります。入管庁も、転職後の業務が現在の在留資格に含まれるか確認したい場合には、就労資格証明書を利用できると案内しています。
翻訳・通訳や語学指導で申請する場合、学歴や実務経験、日本語能力の要件はありますか?
翻訳・通訳や語学指導は、「技術・人文知識・国際業務」のうち「国際業務」に該当する代表的な業務です。
原則として、「国際業務」に従事する場合には関連業務について3年以上の実務経験が必要です。
ただし、大学を卒業した方が翻訳・通訳または語学指導に従事する場合には、この3年以上の実務経験は求められません。そのため、大学での専攻が語学と直接関係していない場合でも、翻訳・通訳・語学指導についてこの例外を検討できます。
さらに、2026年4月15日以降の申請では新しい取扱いがあります。
所属機関がカテゴリー3または4に該当し、翻訳・通訳、ホテルのフロント業務など、主に言語能力を用いて対人業務等に従事する場合には、業務で使用する言語についてCEFR B2相当の言語能力を証する資料の提出が必要となります。
日本語については、JLPT N2以上、BJT400点以上、日本の大学卒業など、一定の場合にはCEFR B2相当の日本語能力を有するものとして取り扱われます。
英会話教室やインターナショナルプリスクールで外国人講師を雇う場合は「技術・人文知識・国際業務」ですか?
民間の英会話教室などで外国語を教える場合には、「技術・人文知識・国際業務」のうち語学指導に該当することがあります。
一方、小学校、中学校、高等学校等の一定の教育機関で語学教育を行う場合には、「教育」の在留資格を検討することになります。
インターナショナルプリスクール等については、施設の性質だけでなく、実際に外国人講師が担当する仕事の内容を確認することが重要です。
外国語の授業、教材作成、カリキュラム作成など、語学指導を中心に担当する場合には「技術・人文知識・国際業務」を検討できますが、子どもの日常的な保育や身体的ケアなどを主な業務とする場合には、語学指導としての活動とは別に考える必要があります。
そのため、語学教育と保育の両方を行う施設では、外国人本人が実際に担当する業務内容や勤務体制を整理したうえで判断することが重要です。
ホテル・旅館や飲食店で外国人を雇う場合、「技術・人文知識・国際業務」を取得できますか?
ホテル・旅館や飲食店だから一律に「技術・人文知識・国際業務」が取得できないわけではありません。
重要なのは、外国人本人が実際にどのような業務に従事するかです。
ホテル・旅館では、学術的な専門性を必要とするフロント、企画・広報等の業務について、「技術・人文知識・国際業務」に該当する場合があります。
一方、客室清掃、配膳、調理補助など、宿泊サービスそのものを幅広く担当する場合には、「特定技能(宿泊)」など他の在留資格を検討することがあります。入管庁も、ホテル・旅館業務について「技術・人文知識・国際業務」と「特定技能」の対象業務を区別して案内しています。
飲食店についても、調理や通常の接客業務を主な仕事として「技術・人文知識・国際業務」を取得することはできません。
店舗管理業務については、店舗の具体的な運営状況、本人の具体的な業務内容、キャリアパス等を踏まえて個別に判断されます。経営分析や経営管理等の専門的な業務については、「技術・人文知識・国際業務」に該当する可能性があります。
「技術・人文知識・国際業務」の社員に、工場や店舗で現場研修をさせることはできますか?
可能な場合があります。
「技術・人文知識・国際業務」では、本来、この在留資格に該当する専門的な活動を行う必要があります。
ただし、企業が採用当初に行う実務研修については、研修期間中の活動だけを見れば「技術・人文知識・国際業務」に該当しない仕事であっても、一定の範囲で認められる場合があります。
入管庁は、例えば、
- 工場のライン業務
- 飲食店での接客
- 小売店での販売
などについても、日本人大卒社員等にも同様に行われる実務研修の一環であり、今後予定される活動全体から見て研修が合理的な範囲にとどまる場合には、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格内で認めることがあると明示しています。
したがって、現場作業を一切してはいけないというわけではありません。
申請時には、研修の目的、研修期間、研修後に担当する専門業務との関係、日本人社員にも同様の研修を行っているか、今後のキャリアパスなどを整理して説明することが重要です。
特に採用後1年を超えて実務研修を行う場合には、入管から研修計画の提出を求められ、その期間の合理性について審査されます。
「技術・人文知識・国際業務」のまま、フリーランスとして働くことはできますか?
「技術・人文知識・国際業務」は、必ずしも会社との通常の雇用契約だけを前提とする在留資格ではありません。
日本の公私の機関との契約に基づいて、許可された専門的な活動を継続して行う場合には、業務委託等の契約によるフリーランス形態でも「技術・人文知識・国際業務」に該当する可能性があります。
ただし、会社員からフリーランスへ移行する場合には、業務内容だけでなく、契約先、契約期間、報酬、活動の継続性などを確認する必要があります。
また、単に専門業務を受託するのではなく、自ら事業を経営・管理する活動が中心となる場合には、「経営・管理」など別の在留資格を検討する必要が生じることもあります。
勤務先との契約終了や新しい契約機関との契約については、「契約機関に関する届出」が必要となる場合があります。
「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」は、なぜ就労ビザ申請で必要なのですか?
「技術・人文知識・国際業務」の申請では、所属機関をカテゴリー1~4に分類し、そのカテゴリーによって提出する資料が異なります。
「給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表」は、主に所属機関がどのカテゴリーに該当するかを確認するために使用される資料です。
カテゴリー2には、前年分の法定調書合計表における給与所得の源泉徴収税額が1,000万円以上である団体・個人などが含まれます。
カテゴリー3は、前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等の法定調書合計表を提出している団体・個人のうち、カテゴリー2に該当しないものです。
カテゴリー4は、カテゴリー1~3のいずれにも該当しない団体・個人です。カテゴリー4=設立1年以内の会社という意味ではありません。
また、2025年1月以降、税務署では法定調書合計表の控えへの受付印の押印が行われなくなったため、入管への提出についても受付印のない写しで差し支えないとされています。
さらに、2026年4月15日以降、カテゴリー3・4では「所属機関の代表者に関する申告書」などの追加資料が必要となっています。
入管から「職務内容説明書」などの追加資料を求められました。どう対応すればよいですか?
申請後、審査に必要な情報を補うため、入管から追加資料の提出を求められることがあります。
追加資料提出通知が届いたからといって、それだけで不許可の可能性が高いと判断することはできません。
まず、通知書に記載された提出資料と期限を確認し、入管が何を確認しようとしているのかを申請内容と照らし合わせて整理することが重要です。
「技術・人文知識・国際業務」の申請で職務内容説明書を求められた場合には、例えば、
- 実際に担当する業務の具体的内容
- それぞれの業務に従事する時間や割合
- 本人の学歴・職歴等との関係
- 勤務先の事業内容と、その職務が必要となる理由
- 組織内での役割や業務体制
などを、実際の勤務予定・勤務実態に即して説明します。
必要に応じて、組織図、業務スケジュール、取引資料、業務で使用する資料等を補足することも考えられます。
重要なのは、許可を得るために職務内容を実態以上に専門的に見せるのではなく、実際の業務を正確に整理したうえで、その活動が在留資格に該当することを説明することです。
提出期限までに資料を準備することが難しい場合には、期限を放置せず、事前に入管へ対応を確認してください。
「企業内転勤」と「技術・人文知識・国際業務」は何が違いますか?
「企業内転勤」と「技術・人文知識・国際業務」は、日本で行うことができる専門的な業務に共通する部分がありますが、在留資格の成り立ちが異なります。
「企業内転勤」は、海外の事業所から日本国内の事業所へ一定期間転勤し、日本で「技術・人文知識・国際業務」に相当する専門的な業務に従事する場合の在留資格です。
原則として、転勤直前に海外の事業所で「技術・人文知識・国際業務」に相当する業務に継続して1年以上従事していることなどが基準となります。
一方、「技術・人文知識・国際業務」は、転勤関係を前提とせず、日本の公私の機関との契約に基づいて専門的な業務を行う在留資格です。原則として、学歴や実務経験等に関する基準を確認する必要があります。
そのため、海外の関連会社から日本法人へ社員を転勤させる場合には、本人の経歴や会社間の関係、予定する業務等を確認し、「企業内転勤」と「技術・人文知識・国際業務」のどちらが適切かを検討します。
高度専門職
「高度専門職」とはどのような在留資格ですか?
「高度専門職」は、高度な専門的能力を持つ外国人材の受入れを促進するために設けられている在留資格です。
「高度専門職1号」は、活動内容に応じて次の3つに分かれています。
高度専門職1号(イ)―高度学術研究活動
大学や研究機関等で研究、研究指導、教育などを行う場合が対象となります。高度専門職1号(ロ)―高度専門・技術活動
ITエンジニア、研究開発、設計、専門的な企画・コンサルティングなど、自然科学・人文科学の分野に属する専門的な知識・技術を必要とする業務が対象となります。高度専門職1号(ハ)―高度経営・管理活動
企業等の経営や管理に従事する場合が対象となります。高度専門職1号では、まず予定している活動がそれぞれの活動類型に該当し、その活動について必要となる在留資格上の基準を満たしたうえで、高度人材ポイント制によるポイントが原則70点以上あることが必要です。
したがって、「ポイントが70点あれば、それだけで高度専門職になれる」というわけではありません。 予定している活動そのものが高度専門職の要件に適合していることも必要です。
高度人材ポイントはどのように計算しますか?
高度人材ポイント制では、
- 学歴
- 職歴
- 年収
- 年齢
- 研究実績
- 日本語能力
- 日本の高等教育機関での学位取得
- 一定の資格・表彰
- 勤務先や研究実績等に関する特別加算
などについて、活動類型ごとに定められた基準に基づいてポイントを計算します。
「高度専門職1号」として認定されるためには、原則として合計70点以上が必要です。
ただし、ポイントの配点は、
- 高度学術研究活動
- 高度専門・技術活動
- 高度経営・管理活動
で異なります。そのため、ご自身の活動に対応するポイント計算表を使用する必要があります。
また、「高度専門職1号(ロ)」の高度専門・技術活動と、「高度専門職1号(ハ)」の高度経営・管理活動では、ポイントが70点以上あっても、年収が300万円に達しない場合には高度外国人材として認定されません。
ポイントの対象となる大学、資格、研究実績、日本語能力等については改定されることがありますので、申請時には出入国在留管理庁が公開している最新のポイント計算表・加算対象資料を確認してください。
「高度専門職」にはどのような優遇措置がありますか?
「高度専門職1号」には、一般的な就労資格にはない出入国在留管理上の優遇措置があります。
主なものは次のとおりです。
1.複合的な在留活動が認められる
例えば、研究活動を行いながら、その研究に関連する事業を経営するなど、通常は複数の在留資格にまたがるような活動を行える場合があります。
2.在留期間「5年」が付与される
高度専門職1号では、在留期間として一律「5年」が付与されます。
3.永住許可に必要な在留歴の特例がある
現行制度では、70点以上を有する高度外国人材については3年、80点以上については1年の在留歴で永住許可申請を検討できる特例があります。
4.配偶者の就労に関する優遇措置がある
高度外国人材の配偶者は、一定の条件のもと、「教育」「技術・人文知識・国際業務」などに該当する仕事について、通常求められる学歴・職歴等の要件を満たしていなくても就労できる制度があります。
5.一定の条件のもとで親の帯同が認められる
高度外国人材本人またはその配偶者の7歳未満の子を養育する場合や、妊娠中の高度外国人材本人・配偶者の介助等を行う場合には、一定の条件のもとで親の帯同が認められることがあります。
主な条件として、高度外国人材本人と配偶者を合わせた世帯年収が800万円以上であること、同居することなどがあります。
6.一定の条件のもとで家事使用人の帯同が認められる
高度外国人材については、世帯年収、家事使用人への報酬、家族構成、本国での雇用歴など、所定の要件を満たす場合に外国人家事使用人を雇用できる制度があります。
家事使用人には複数の類型があり、それぞれ要件が異なりますので、単に「年収1,000万円以上なら帯同できる」というものではありません。
7.入国・在留手続が優先処理される
高度外国人材の入国・在留審査は優先的に処理され、入管庁は、在留資格認定証明書交付申請については受理から10日以内、変更・更新等の在留審査については5日以内を目途として処理するよう努めると案内しています。
ただし、追加資料や詳細な確認が必要な場合などには、この期間を超えることがあります。
「高度専門職1号」と「高度専門職2号」は何が違いますか?
「高度専門職」には1号と2号があります。
「高度専門職1号」は、高度人材ポイント制で原則70点以上を有し、所定の要件を満たす方に認められる在留資格です。在留期間は一律5年です。
一方、「高度専門職2号」は、原則として「高度専門職1号」等の在留資格で3年以上日本に在留して高度専門職としての活動を行い、引き続き70点以上を有しているなど、所定の要件を満たす方が変更を申請できる在留資格です。
高度専門職2号になると、
- 在留期間が無期限になる
- 高度専門職1号の活動に加え、就労に関する在留資格で認められるほぼすべての活動を行える
- 配偶者の就労、親・家事使用人の帯同など一定の優遇措置を引き続き利用できる
といった特徴があります。
なお、「在留期間が無期限」となっても在留カード自体には有効期間があります。2026年6月14日以降に交付される高度専門職2号の在留カードについては、原則として交付後10回目の誕生日までが有効期間となっています。
「高度専門職」の在留資格でなくても、高度人材ポイントを使って永住許可申請できますか?
はい。現行制度では、「高度専門職」の在留資格を持っていなくても、高度人材ポイントを利用した永住許可申請を検討できる場合があります。
例えば、「技術・人文知識・国際業務」など別の在留資格で在留している場合でも、
- 永住申請時に80点以上あり、1年前の時点でも80点以上あった場合
- 永住申請時に70点以上あり、3年前の時点でも70点以上あった場合
などには、高度人材に関する在留歴の特例を利用して永住許可申請を検討することができます。
そのため、永住の高度人材特例を利用するには、先に「高度専門職」へ変更しなければならないというわけではありません。
ただし、永住許可申請ではポイントだけでなく、素行、公的義務の履行状況、生活の安定性その他の永住許可要件も審査されます。高度人材ポイントの点数だけで永住許可が決まるものではありません。
J-Skip(特別高度人材制度)は、高度人材ポイント制と何が違いますか?
2023年4月から、「特別高度人材制度(J-Skip)」が導入されています。
通常の高度人材ポイント制では、学歴、職歴、年収、年齢、日本語能力等をポイント換算し、原則70点以上であることを確認します。
一方、J-Skipではポイント計算を行わず、一定水準以上の学歴・職歴と年収を満たすことで、「特別高度人材」として「高度専門職」の在留資格を取得できる制度となっています。
主な基準は次のとおりです。
高度学術研究活動・高度専門/技術活動
次のいずれかを満たすこと
- 修士号以上を取得し、年収2,000万円以上
- 関連する実務経験10年以上で、年収2,000万円以上
高度経営・管理活動
事業の経営または管理について5年以上の実務経験があり、年収4,000万円以上
J-Skipの基準を満たした場合も、在留資格としては「高度専門職」が付与されますが、通常の高度人材ポイント制とは認定方法が異なり、さらに一部の優遇措置も拡充されています。
そのため、高い年収や一定の学歴・職歴がある方については、通常の高度人材ポイント制だけでなく、J-Skipに該当しないかも確認するとよいでしょう。
経営・管理
在留資格「経営・管理」を取得するには、どのような要件がありますか?
「経営・管理」は、日本で事業を経営したり、企業等の管理業務に従事したりする場合に検討する在留資格です。
単に会社を設立したり、会社の役員になったりするだけで取得できるものではなく、申請人本人が事業の経営または管理に実質的に参画していることが必要です。
また、2025年10月16日に許可基準が大きく改正されました。
現在、新たに「経営・管理」の在留資格を取得する場合には、主に次の点を確認する必要があります。
- 日本国内に事業所が確保されていること
- 1人以上の常勤職員を雇用していること
- 申請に係る事業について3,000万円以上の事業規模があること
- 申請人または常勤職員のいずれかが一定水準以上の日本語能力を有していること
- 申請人が所定の学歴または経営・管理経験を有していること
- 新たに事業を開始する場合等には、事業計画について所定の専門家による確認を受けること
これらに加えて、実際に行う事業内容、資金の形成過程、事業の継続性、必要な許認可の取得状況なども確認されます。
また、「経営・管理」に該当するためには、申請人本人が事業の重要事項の決定、事業の執行、管理・監督などに実質的に関与している必要があります。名義上役員になっているだけでは足りません。
「3,000万円以上」という基準は、3,000万円を自分で投資しなければならないという意味ですか?
2025年10月16日の改正後、「経営・管理」では、申請に係る事業について3,000万円以上の事業規模が求められています。
ただし、その考え方は法人と個人事業で異なります。
法人の場合
株式会社では払込済みの資本金額、合同会社等では出資の総額などについて、原則として3,000万円以上であることを確認します。
そのため、単に会社の預金残高や売上が3,000万円あるというだけでは、この基準を満たしたことにはなりません。
個人事業の場合
個人事業には資本金という概念がありません。
この場合には、事業所の確保に必要な費用、常勤職員の1年間分の給与、設備投資費用など、実際に事業を営むために投下されている金額の総額について3,000万円以上であるかを確認します。
したがって、「経営・管理を取るには、自分のお金を必ず3,000万円出資しなければならない」と一律に考えるのではなく、事業形態と資金構成を確認する必要があります。
「経営・管理」では、常勤職員を必ず雇用する必要がありますか?
はい。2025年10月16日以降の新基準では、原則として、申請人が経営または管理する事業において1人以上の常勤職員を雇用することが必要です。
この常勤職員として事業規模の要件に算入できるのは、
- 日本人
- 特別永住者
- 永住者
- 日本人の配偶者等
- 永住者の配偶者等
- 定住者
などです。
一方、「技術・人文知識・国際業務」「留学」「家族滞在」など、入管法別表第一の在留資格で在留する外国人を雇用していても、この「1人以上の常勤職員」という要件を満たす職員としては原則として算入できません。
なお、「常勤職員」であるかどうかは、単に雇用契約書に「正社員」と書かれているかだけではなく、勤務時間、雇用形態、賃金、社会保険の加入状況などを踏まえて判断されます。
「経営・管理」の日本語能力要件とは何ですか?
2025年10月16日以降、申請人または常勤職員のいずれかが、日本語教育の参照枠B2相当以上の日本語能力を有することが必要となりました。
外国人が日本語能力を証明する場合には、例えば次の方法があります。
- 日本語能力試験(JLPT)N2以上
- BJTビジネス日本語能力テスト400点以上
- 中長期在留者として20年以上日本に在留している
- 日本の大学等の高等教育機関を卒業している
- 日本の義務教育を修了し、高等学校を卒業している
などです。
申請人本人がこの日本語能力を持っていなくても、一定の常勤職員が要件を満たしていれば、日本語能力要件を満たせる場合があります。
ただし、ここには少し注意が必要です。
「1人以上の常勤職員を雇用する要件」と「日本語能力を有する者の要件」では、対象となる外国人職員の範囲が必ずしも同じではありません。
例えば、「技術・人文知識・国際業務」の外国人職員だけでは常勤職員1人以上という雇用要件を満たすことはできませんが、その外国人職員が所定の日本語能力を有していれば、日本語能力要件を満たす者として評価されることがあります。
「経営・管理」を取得するには、学歴や経営経験も必要ですか?
はい。2025年10月16日の改正により、申請人本人についても学歴または実務経験に関する要件が設けられました。
現在は、原則として次のいずれかを満たす必要があります。
1.所定の学位を有している場合
経営・管理に関する分野、または申請する事業に必要な技術・知識に関する分野について、
- 博士
- 修士
- 専門職学位
または外国で取得したこれらに相当する学位を有していること。
2.実務経験による場合
事業の経営または管理について3年以上の経験を有していること。
一定の起業準備活動として「特定活動」で在留していた期間についても、この経験期間に含めることができる場合があります。
したがって、現在は、資本金と事務所を準備すれば、経営経験がなくても経営・管理を取得できるという制度ではありません。
なお、申請人が自ら事業を経営するのではなく、企業の管理者として「経営・管理」の在留資格を取得する場合には、日本人が同じ管理業務に従事する場合と同等額以上の報酬を受けることも必要です。
自宅を会社の事務所として「経営・管理」を申請できますか?
現在は、原則として自宅と事業所を兼用することは認められていません。
2025年10月16日の許可基準改正後、入管庁は、改正後の事業規模等に応じた経営活動を行うための事業所を確保する必要があることから、自宅を事業所と兼ねることは原則として認めないと明確にしています。
また、事業所については、
- 一定の場所を占めて経済活動が行われていること
- 人や設備を備えて継続的に事業活動が行われていること
などが確認されます。
賃貸物件の場合には、賃貸借契約上の使用目的が「事業用」「店舗」「事務所」等であることや、法人で使用する場合には契約名義等も確認されます。
バーチャルオフィスや、容易に終了できる短期間の賃貸スペースについても、事業所要件を満たさない場合があります。
「経営・管理」の事業計画書には何を書けばよいですか?専門家の確認も必要ですか?
「経営・管理」の申請では、事業の具体性・合理性・実現可能性を確認するため、事業計画書が重要な資料となります。
事業計画書では、例えば次のような事項を整理します。
- 事業内容
- 商品・サービスの内容
- 顧客・取引先
- 市場や競合の状況
- 売上・費用・利益の見込みとその根拠
- 資金調達方法と資金使途
- 事業所の状況
- 常勤職員の配置・人員計画
- 申請人本人が行う経営・管理活動
- 必要となる許認可
- 今後の事業展開
重要なのは、一般的な起業計画をきれいにまとめることではなく、実際の契約、資金、設備、人員、取引見込み等と整合する、実現可能な内容になっていることです。
さらに、2025年10月16日の改正後、在留資格の決定時に提出する事業計画については、経営に関する専門的知識を有する者による確認が必要となりました。
現在、確認を行う専門家として入管庁が挙げているのは、
- 中小企業診断士
- 公認会計士
- 税理士
です。
なお、申請人が経営する会社の役員や従業員は、客観性の観点から確認者として認められません。一方、外部顧問である公認会計士や税理士については確認者となることが可能とされています。
2025年10月16日より前から「経営・管理」で在留している場合、更新時にも新しい基準を満たす必要がありますか?
2025年10月16日より前から「経営・管理」の在留資格で在留している方については、経過措置があります。
2028年10月16日までの間に在留期間更新許可申請を行う場合には、改正後の基準をすべて満たしていないという理由だけで、一律に更新不許可となるわけではありません。
事業の経営状況、新基準を満たす見込み、納税状況その他の在留状況などを踏まえて、総合的に判断されます。
また、2028年10月16日を経過した後についても、単に「資本金が3,000万円未満」という一つの事情だけで必ず不許可になるわけではなく、経営状況が良好で、公的義務を適切に履行し、次回更新までに新基準を満たす見込みがある場合などには、個別事情を踏まえて判断すると入管庁は説明しています。
したがって、既に「経営・管理」で在留している方については、「2028年10月16日までに3,000万円を準備できなければ必ず帰国しなければならない」という制度ではありません。
一方で、将来的に新基準への適合を求められることを前提に、常勤職員、事業規模、日本語能力等について早めに確認しておくことが重要です。
「経営・管理」の更新では、売上や利益以外にどのような点が確認されますか?
「経営・管理」の更新では、会社が存続しているだけでなく、申請人本人が実際に経営・管理活動を継続しているか、事業が適正に運営されているかも確認されます。
特に現在は、
- 法人税・所得税・消費税・住民税・事業税等の納付
- 健康保険・厚生年金保険への適切な加入・納付
- 雇用保険・労災保険等への適切な加入・納付
- 最低賃金や労働条件等の労働関係法令の遵守
- 事業に必要な許認可の取得
- 実際の事業活動・経営活動の継続
などが確認されます。
入管庁の2026年6月更新のQ&Aでも、税金・社会保険、労働関係法令、事業に必要な許認可等の履行状況が、在留期間更新許可申請の審査で確認されることが示されています。
また、事業の大半を外部へ委託し、申請人本人が日常的な経営活動を行っていない場合や、申請人が会社の事業内容・財務状況等を十分に把握していない場合には、経営者としての活動実態が認められない可能性があります。
正当な理由なく長期間日本を離れている場合についても、日本で経営・管理活動を行っている実態がないとして更新が認められないことがあります。
特定技能
「特定技能」とはどのような在留資格ですか?
「特定技能」は、人材を確保することが難しい一定の産業分野において、一定の技能や専門性を持つ外国人が日本で働くための在留資格です。
「特定技能」には、特定技能1号と特定技能2号があります。
特定技能1号は、対象分野について相当程度の知識または経験を必要とする技能を持つ外国人を対象としています。
一方、特定技能2号は、特定技能1号よりも熟練した技能を持つ外国人を対象としています。
特定技能の対象となる分野には、例えば、
- 介護
- ビルクリーニング
- 工業製品製造業
- 建設
- 造船・舶用工業
- 自動車整備
- 航空
- 宿泊
- 農業
- 漁業
- 飲食料品製造業
- 外食業
などがあります。
近年はリネンサプライなど新たな分野も追加されており、対象分野・業務区分は変更されることがあります。そのため、実際に採用を検討する際には、出入国在留管理庁の最新の「分野別情報」を確認してください。
特定技能1号と特定技能2号は何が違いますか?
大きな違いは、求められる技能水準、在留できる期間、家族帯同、支援の有無です。
特定技能1号
- 相当程度の知識または経験を必要とする技能が必要
- 原則として技能試験・日本語試験への合格が必要
- 通算在留期間は原則5年まで
- 原則として配偶者・子の家族帯同は認められない
- 受入れ機関等による1号特定技能外国人支援の対象
特定技能2号
- より熟練した技能が必要
- 分野ごとに定められた試験や実務経験等の要件がある
- 更新回数に上限がなく、要件を満たせば長期在留が可能
- 配偶者・子について「家族滞在」を取得して帯同できる
- 1号のような支援計画の対象ではない
特定技能2号を利用できる分野は、特定技能1号より限定されています。
特定技能1号を取得するには、どのような試験に合格する必要がありますか?
特定技能1号では、原則として、
1.希望する分野・業務区分に対応する技能試験
と、
2.所定の日本語能力試験
の両方について基準を満たす必要があります。
日本語能力については、多くの分野で、
- 国際交流基金日本語基礎テスト(JFT-Basic)
- 日本語能力試験(JLPT)N4以上
などが基準となっています。
ただし、分野によっては、これより高い日本語能力や追加の日本語試験が求められる場合があります。例えば介護分野では、一般的な日本語能力に加えて介護日本語評価試験等の要件があります。
また、技能実習2号を良好に修了している場合には、日本語試験が免除されることがあります。
さらに、技能実習で行っていた職種・作業と、特定技能で従事する業務との間に所定の関連性が認められる場合には、技能試験についても免除される場合があります。
したがって、技能実習2号を修了したら、どの特定技能分野でも無試験で移行できるというわけではありません。
会社が特定技能外国人を採用する場合、どのような流れになりますか?
一般的には、次のような流れで進めます。
1.対象となる分野・業務を確認する
まず、会社の事業と外国人に担当してもらう業務が、特定技能の対象となる分野・業務区分に該当するかを確認します。
2.外国人本人の要件を確認する
技能試験・日本語試験の合格状況、技能実習等からの移行要件などを確認します。
3.受入れ企業側の要件を確認する
会社が法令を適切に遵守していること、特定技能雇用契約が基準を満たしていること、分野ごとの追加要件を満たしていることなどを確認します。
4.特定技能雇用契約を締結する
給与、職務内容、労働時間、勤務地等を定めます。
特定技能外国人の報酬額は、同程度の技能・経験を有する日本人が同じ仕事に従事する場合の報酬額と同等以上である必要があります。
5.特定技能1号の場合は支援計画を作成する
会社自身で支援体制を整えるか、登録支援機関への委託を検討します。
6.必要な分野別手続を行う
分野によって、協議会への加入、所管省庁の認定等、入管への申請前に必要となる手続があります。
7.在留資格の申請を行う
海外から呼び寄せる場合は、原則として在留資格認定証明書交付申請を行います。
既に日本に在留している外国人が特定技能へ移行する場合には、在留資格変更許可申請を行います。
8.許可後に特定技能として勤務を開始する
許可が必要な場合には、許可を受けてから特定技能としての勤務を開始します。
「登録支援機関」に必ず依頼しなければならないのでしょうか?
いいえ。登録支援機関への委託が必須というわけではありません。
特定技能1号の外国人を受け入れる会社には、「1号特定技能外国人支援計画」を作成し、計画に基づいて必要な支援を行う義務があります。
主な支援には、
- 入国前の事前ガイダンス
- 空港等への送迎
- 住居確保や生活に必要な契約の支援
- 生活オリエンテーション
- 公的手続への同行等
- 日本語学習の機会の提供
- 相談・苦情への対応
- 日本人との交流促進
- 会社都合等による離職時の転職支援
- 定期的な面談
などがあります。
会社自身に適切な支援体制がある場合には、自社で支援を実施することもできます。
一方、支援体制を自社で整えることが難しい場合には、登録支援機関へ支援の全部または一部を委託することができます。
支援の全部を登録支援機関へ委託した場合には、受入れ機関が満たすべき支援体制に関する基準を満たしたものとして扱われます。
なお、支援計画の対象となるのは特定技能1号であり、特定技能2号について同じ支援計画を作成する必要はありません。
特定技能外国人を受け入れた会社には、雇用後も届出や対応が必要ですか?
はい。特定技能は、在留資格の許可を受けて雇用を開始すれば手続が終わる制度ではありません。
特定技能所属機関には、雇用後も各種届出や適切な受入れ管理が求められます。
例えば、
- 特定技能雇用契約の変更・終了等に関する随時届出
- 支援計画の変更等に関する届出
- 特定技能外国人の受入れ状況等に関する定期届出
- 1号特定技能外国人に対する支援の適切な実施
などがあります。
2025年4月1日から制度が変更され、特定技能所属機関による定期届出は、従来の四半期ごとから年1回へ変更されました。
また、2025年4月1日からは、地域の外国人との共生施策との連携も制度に組み込まれています。
特定技能外国人を受け入れる場合、一定の時点で、外国人が勤務する事業所や住居地の市区町村へ「協力確認書」を提出する必要があります。
1号特定技能外国人支援計画についても、地方公共団体が行う共生施策を確認し、その内容を踏まえて作成・実施する必要があります。
「特定技能」で働いている外国人は転職できますか?
特定技能外国人も、要件を満たせば転職することができます。
ただし、「技術・人文知識・国際業務」の転職とは手続が異なります。
特定技能外国人が受入れ機関を変更する場合には、新しい会社で働き始める前に、在留資格変更許可申請を行い、許可を受ける必要があります。 入管庁も、特定技能で所属機関を変更する場合には在留資格変更許可申請が必要と明記しています。
新しい勤務先についても、
- 特定技能の対象分野・業務に該当すること
- 受入れ機関としての基準を満たしていること
- 雇用契約が基準を満たしていること
- 特定技能1号の場合には支援体制を整えていること
- 分野ごとの追加要件を満たしていること
などが必要です。
そのため、現在の会社を退職して、新しい会社と雇用契約を結んだだけで直ちに勤務を開始できるわけではありません。
建設分野で特定技能外国人を雇用する場合、JACへの加入は必要ですか?
はい。建設分野で特定技能外国人を受け入れる企業は、一般社団法人建設技能人材機構(JAC)に、直接または間接的に加入する必要があります。
加入方法には大きく2つあります。
1.JACの正会員である建設業者団体に加入する
この場合、その団体を通じてJACに間接的に加入しているものとして扱われます。
2.JACの賛助会員として直接加入する
JAC正会員団体に所属していない場合には、JACの賛助会員として直接加入する方法があります。
また、建設分野ではJACへの加入だけで手続が終わるわけではありません。
受入れ企業には、主に、
- 建設業許可の取得
- JACへの加入
- 建設キャリアアップシステム(CCUS)への登録
- 特定技能雇用契約の締結
- 国土交通省への「建設特定技能受入計画」の認定申請
など、建設分野独自の手続があります。
そのため、国土交通省による建設特定技能受入計画の認定と、入管への在留資格申請の両方を進める必要があります。
また、JACと登録支援機関は別の制度です。
JACへの加入が必要だからといって、必ずJACが1号特定技能外国人の生活支援を行うという意味ではありません。支援については、会社自身で行うか、登録支援機関へ委託するかを別途検討します。
就労ビザについて、ご自身のケースで判断が難しい場合はご相談ください
外国人を採用する場合には、予定している職務内容だけでなく、外国人本人の学歴・職歴、現在の在留資格、勤務先の状況などによって、検討すべき在留資格や必要となる手続が異なります。
「どの在留資格を検討すればよいか分からない」「現在の状況で申請できるか確認したい」「必要書類や今後の進め方を整理したい」といった場合には、現在の状況を確認したうえでご案内します。
【初回相談無料】メール1~2往復/オンライン相談30分|1~2営業日以内に返信
ご依頼をご希望の場合には、相談後にサポート内容や料金についてご案内いたします。
※ 簡単なご相談は、LINEでも受け付けています (タップ/クリックで開きます)。
就労ビザについて、ご自身のケースで判断が難しい場合はご相談ください
外国人を採用する場合には、予定している職務内容だけでなく、外国人本人の学歴・職歴、現在の在留資格、勤務先の状況などによって、検討すべき在留資格や必要となる手続が異なります。
「どの在留資格を検討すればよいか分からない」「現在の状況で申請できるか確認したい」「必要書類や今後の進め方を整理したい」といった場合には、現在の状況を確認したうえでご案内します。
【初回相談無料】メール1~2往復/オンライン相談30分|1~2営業日以内に返信
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留学
「留学」の在留資格で大学等に通っています。就職先が決まったら、仕事を始めるまでにどのような手続が必要ですか?
就職先が決まった場合には、実際に仕事を始める前に、現在の「留学」から、就職後の仕事内容に対応する就労系の在留資格へ変更する必要があります。
例えば、大学等で学んだ知識を活かして企業で専門的な業務に従事する場合には、「技術・人文知識・国際業務」への在留資格変更許可申請を検討することが多くあります。
一般的には、次のような流れになります。
1.就職後に必要となる在留資格を確認する
まず、内定先で実際に担当する職務内容を確認し、どの在留資格に該当するかを検討します。
在留資格は、会社名や職種名だけで決まるものではなく、実際の職務内容、申請人の学歴・専攻や職歴、雇用条件などを踏まえて判断されます。
2.必要書類を準備する
必要書類は、変更を希望する在留資格や勤務先の状況によって異なります。
一般的には、在留資格変更許可申請書、卒業見込み証明書または卒業証明書、雇用条件や職務内容が分かる資料、勤務先に関する資料などを準備します。
3.卒業前に在留資格変更許可申請を行う
卒業後すぐに就職する予定の場合には、卒業前でも在留資格変更許可申請を行うことができます。
例年、4月から就労を開始する留学生の申請が1月から3月に集中するため、入管から早めの申請を求める案内が出されています。申請時期については、その年度の最新案内を確認してください。現在の入管庁案内では、4月就労開始予定者について12月1日から1月末までの申請を求めています。
4.卒業後、必要な資料を提出して変更後の在留カードを受け取る
卒業見込み証明書を使用して申請した場合には、実際に卒業したことを確認するため、卒業証明書等が必要となります。
在留資格の変更が許可される前に、内定先で就労系在留資格に基づく仕事を開始することはできません。
注意点
在学中に資格外活動許可を受けてアルバイトをしている場合には、許可された時間や活動範囲を守る必要があります。
資格外活動許可の範囲を超えて就労していた場合には、その在留状況が就労系在留資格への変更審査に影響する可能性があります。入管庁も、許可範囲を超えて就労した場合には在留期間更新等が認められないことがあると案内しています。
「留学」の在留資格で学校を転校した場合、入管への届出は必要ですか?
はい。「留学」の在留資格で在留している方が転校した場合には、在留資格変更許可申請を行う必要はありませんが、所属(活動)機関に関する届出が必要です。
転校前の学校から離脱したことと、新しい学校へ移籍したことについて、それぞれ事由が生じた日から14日以内に入管へ届け出ます。
届出は、
- オンライン
- 地方出入国在留管理官署の窓口
- 郵送
で行うことができます。オンラインでは届出履歴や処理状況を確認できるため便利です。
なお、転校に伴って住所も変更する場合には、住居地変更の届出も別途必要です。新しい住所を定めた後、市区町村の窓口で所定の届出を行ってください。
「留学」の在留資格でアルバイトをするには、資格外活動許可が必要ですか?
「留学」は学業を目的とする在留資格ですので、原則として、そのままではアルバイトをすることはできません。
アルバイトをする場合には、あらかじめ「資格外活動許可」を受ける必要があります。
留学生が一般的な包括許可を受けている場合には、原則として1週28時間以内でアルバイトをすることができます。
複数のアルバイト先で勤務している場合には、それぞれの勤務先ごとに28時間ではなく、すべての勤務先での就労時間を合計して1週28時間以内である必要があります。
また、在籍する教育機関の学則で定められた夏休み・冬休み等の長期休業期間中は、1日8時間以内の資格外活動が認められています。
風俗営業等に関係する業務には従事できません。
なお、資格外活動許可を受けていても、「留学」の活動を行っていることが前提です。
そのため、学校を卒業・退学して教育機関に在籍しなくなった後は、在留カード上の「留学」の在留期限がまだ残っているという理由だけで、それまでの包括的な資格外活動許可を利用してアルバイトを続けることはできません。入管庁も、包括許可によるアルバイトは教育機関に在籍している場合に限ると案内しています。
大学や専門学校を卒業しても就職先が決まっていない場合、日本で就職活動を続けることはできますか?
一定の要件を満たす場合には、「留学」から継続就職活動を目的とする「特定活動」へ在留資格を変更し、卒業後も日本で就職活動を続けることができます。
主な対象には、
日本の大学・短期大学を卒業した方
大学院を修了した方
高等専門学校を卒業した方
専修学校専門課程で「専門士」の称号を取得して卒業した方
一定の専修学校専攻科を卒業した方などがあります。
専門学校卒業者の場合には、単に専門学校を卒業しただけで対象になるわけではありません。
専門課程で修得した内容と、希望している就労系在留資格で予定する活動との関連性が認められることなどが必要です。
また、継続就職活動の「特定活動」は、卒業前から行っていた就職活動を卒業後も継続する制度です。卒業してから初めて就職活動を開始する場合とは異なります。
通常は在留期間「6月」が付与され、1回の更新が認められるため、一般的には卒業後最長1年間、継続して就職活動を行うことができます。
申請時には、卒業した教育機関からの推薦状、卒業証明書等、就職活動を継続していることが分かる資料などが必要となります。
資格外活動についても、所定の要件を満たして別途資格外活動許可を受ければ、一定の範囲でアルバイトを行うことができます。
なお、海外の大学・大学院を卒業した後、一定の要件を満たす日本語教育機関を卒業した方についても、特例的に継続就職活動の「特定活動」が認められる制度があります。
卒業前または卒業後に就職先が内定しましたが、入社まで期間が空きます。日本に滞在できますか?
一定の要件を満たす場合には、就職先が内定してから実際に採用されるまでの間、内定後の就職待機を目的とする「特定活動」へ変更して日本に滞在できる場合があります。
この制度は、
- 「留学」の在留資格で在留している方
- 継続就職活動を目的とする「特定活動」で在留している方
などが、大学・専門学校等の在学中または卒業後に就職先から内定を得たものの、実際の採用日まで期間が空く場合に利用する制度です。
例えば、3月に卒業したが、会社への入社は10月といった場合に検討することがあります。
ただし、内定があるだけで当然に認められるわけではありません。
内定先の企業、採用予定日、予定する業務内容、卒業した教育機関、在留状況等を確認したうえで申請する必要があります。
また、入社日になったからといって自動的に就労系在留資格へ切り替わるわけではありません。実際に勤務を開始する前に、その仕事に対応する在留資格について必要な手続を完了しておく必要があります。
永住許可
永住許可を申請するには、どのような要件がありますか?
永住許可は、現在の在留資格から「永住者」への変更を希望する場合に行う申請です。
現行の永住許可ガイドラインでは、原則として次の3つが法律上の要件とされています。
素行が善良であること
日本の法令を守り、日常生活において社会的に非難されることのない生活をしていることが求められます。
独立の生計を営むに足りる資産または技能を有すること
公共の負担とならず、現在の収入・資産等からみて将来も安定した生活が見込まれることが求められます。
その方の永住が日本国の利益に合すると認められること
例えば、原則として一定期間日本に継続して在留していること、税金・年金・健康保険料や入管法上の届出等の公的義務を適正に履行していること、現在の在留資格について所定の在留期間を有していることなどが確認されます。
なお、日本人、永住者または特別永住者の配偶者・子については、法律上、素行善良要件と独立生計要件への適合は求められていません。ただし、公的義務の履行など、その他の要件まで不要になるわけではありません。
永住許可には、日本に10年以上住んでいる必要がありますか?留学期間も含まれますか?
原則として、引き続き10年以上日本に在留していることが求められます。
さらに、その10年間のうち、原則として5年以上は、
就労資格(「技能実習」「特定技能1号」を除く)または居住資格
で引き続き在留している必要があります。
そのため、大学や専門学校への留学期間も「10年以上」という通算在留期間には含めることができます。
ただし、例えば、留学5年+技術・人文知識・国際業務5年であれば原則的な10年要件を検討できますが、
留学7年+技術・人文知識・国際業務3年では、通算10年であっても、原則として「就労資格または居住資格で5年以上」という部分を満たしません。
なお、日本人・永住者等の配偶者、高度外国人材、定住者などについては、この10年在留要件に特例があります。
日本人や永住者の配偶者は、何年日本に住めば永住許可を申請できますか?
2026年9月現在の現行ガイドラインでは、日本人、永住者または特別永住者の配偶者については、原則10年の在留要件に特例があります。
現在は、実体を伴った婚姻生活が3年以上継続し、かつ、引き続き1年以上日本に在留していることが特例の要件です。
例えば、日本人と結婚して3年以上経過しており、日本での継続在留期間が1年以上ある場合には、原則10年の在留要件を満たしていなくても永住許可申請を検討できます。
ただし、婚姻期間と日本での在留期間だけで永住許可が決まるわけではありません。
税金、年金、健康保険料、入管法上の届出等の公的義務、現在の在留期間、婚姻生活の実態その他の事情も確認する必要があります。
なお、2026年8月に公表された改定案では、この特例を「婚姻5年以上+日本での継続在留3年以上」へ変更する案が示されています。 ただし、2026年9月8日現在はまだ改定案の段階です。
高度人材ポイントが70点・80点ある場合、永住許可を早く申請できますか?
はい。高度外国人材については、原則10年の在留要件に特例があります。
現行制度では、概ね、
70点以上の場合
3年以上継続して70点以上を有して日本に在留している場合に、永住許可申請を検討できます。
80点以上の場合
1年以上継続して80点以上を有して日本に在留している場合に、永住許可申請を検討できます。
また、「高度専門職」の在留資格を持っていること自体が必須というわけではありません。
例えば「技術・人文知識・国際業務」で在留している方でも、永住許可申請時と、1年前または3年前の時点について必要なポイント数を有していたことを資料で立証できれば、高度人材の特例を検討することができます。
したがって、80点の方であれば、現在80点以上あるだけではなく、1年前の時点でも80点以上あったかを確認することが重要です。
永住許可申請には、現在「3年」の在留期間があれば申請できますか?
2026年9月現在は、一定の場合には「3年」の在留期間でも申請を検討できます。
現行ガイドラインでは、本来、現在の在留資格について「最長の在留期間」を有していることが求められています。
ただし、2027年3月31日までは、在留期間「3年」についても「最長の在留期間」を有しているものとして取り扱われています。
この取扱いは2027年4月1日から変更されることがすでに公表されています。
2027年4月1日以降は、原則として、その在留資格について定められている最長の在留期間を有していることが必要になります。
ただし、2027年3月31日時点で「3年」の在留期間を有している方については、その在留期間内に永住許可の処分を受ける場合、初回に限り「最長の在留期間」を有しているものとして取り扱う経過措置があります。
永住許可申請では、税金・年金・健康保険料の支払いはどの程度確認されますか?年収はいくら必要ですか?
永住許可申請では、税金、公的年金、公的医療保険の保険料、入管法上の届出などの公的義務を適正に履行していることが重要です。
申請時点で未納がなければよいというわけではありません。現行の永住許可ガイドラインでは、本来の納期限を過ぎて支払った場合には、申請時点ですでに納付済みであっても、原則として消極的に評価するとされています。
そのため、税金・年金・健康保険料については、未納の有無だけでなく、納期限内に適切に支払っていたかどうかも確認しておくことが大切です。
必要となる証明資料や確認される期間は、申請人の在留資格や加入していた制度などによって異なります。国民年金や国民健康保険に加入していた期間がある場合には、納期限内の納付状況を確認するため、領収証書等の提出を求められることがあります。
一方、永住許可について「年収○万円以上」といった一律の基準額は公表されていません。
一般的な永住許可申請では、申請人本人の収入だけでなく、家族構成、扶養人数、世帯の収入や資産なども踏まえて、将来にわたり安定した生活が見込まれるかが判断されます。
そのため、「独身であれば年収300万円以上」などの金額だけで申請の可否を判断するのではなく、世帯全体の生活状況を含めて確認することが重要です。
2026年に公表された永住許可ガイドライン改定案では、何が変わる予定ですか?
2026年8月4日、出入国在留管理庁から「永住許可に関するガイドライン」の改定案が公表されました。
2026年9月現在はまだ改定案の段階であり、最終的な内容は確定していません。
改定案では、主に次のような変更が示されています。
収入・生活の安定性
現在および将来において、日本人と同等水準以上の経済条件を求める考え方が示されています。
収入については、世帯人数に応じた日本人世帯の平均収入を上回る水準に継続して達しているかを考慮する案となっています。
将来の年金受給見込額
将来の年金受給見込額について、一定の水準に達しているかを確認する考え方が新たに示されています。
不足する場合には、補うことができる金融資産についても考慮するとされています。
日本語能力
CEFR(日本語教育の参照枠)B1相当の日本語能力を求める案となっています。
日本の制度・ルールへの理解
日本の制度やルールについての理解が乏しい場合には、永住許可審査で消極的に評価する考え方が示されています。
子どもの就学
義務教育年齢の子どもを就学させていない場合には、消極的に評価する案となっています。
日本人・永住者等の配偶者に関する在留期間の特例
現行制度では、実体を伴った婚姻生活が3年以上継続し、かつ、引き続き1年以上日本に在留している場合に、原則10年の在留要件について特例があります。
改定案では、これを「婚姻生活5年以上、かつ、日本での継続在留3年以上」へ変更する内容が示されています。
改定案では、原則として2027年4月から新しいガイドラインを適用する予定とされています。
ただし、収入に関する要素については、2026年10月から先行して適用する案が示されています。
今後、最終的なガイドラインが公表された場合には、申請時点の最新基準を確認する必要があります。
永住許可申請中に現在の在留期限が来た場合、在留期間更新も必要ですか?審査にはどのくらいかかりますか?
はい。
永住許可申請を行っても、現在の在留資格の在留期限は延長されません。
そのため、永住許可申請の審査中に現在の在留期限を迎える場合には、別途、在留期間更新許可申請を行う必要があります。
永住許可申請の審査期間について、出入国在留管理庁のウェブサイトでは標準処理期間を「4か月~6か月」と案内しています。
一方、現在、東京出入国在留管理局の窓口では、永住許可申請の審査には1年半から2年程度かかるとの案内がされています。
実際の審査期間は、申請先、申請内容、追加資料の有無、申請件数などによって異なりますので、標準処理期間を超えて審査が続くこともあります。
永住許可申請の身元保証人には、どのような責任がありますか?
永住許可申請では、身元保証書の提出が必要です。
身元保証人は、申請人について、
- 日本の法令を守るための必要な支援を行うこと
- 必要な場合に生活上の支援を行うこと
などを法務大臣に約束する立場です。
ただし、民法上の保証人や連帯保証人とは異なり、身元保証書に記載した保証事項について法的な強制力があるわけではありません。
入管庁も、保証事項が履行されなかった場合には履行を指導するにとどまり、法的な支払義務を負うものではなく、道義的責任を負うものと説明しています。
現在、身元保証人について提出する資料は、原則として、身元保証書と、運転免許証の写し等の身分事項を明らかにする資料です。
以前のように、身元保証人自身の課税証明書、納税証明書、在職証明書等を一律に提出する取扱いではありません。
家族滞在
「家族滞在」の在留資格では、どのような家族を日本へ呼ぶことができますか?
「家族滞在」は、日本で一定の在留資格をもって在留する外国人の扶養を受ける配偶者または子が、日本で家族として生活するための在留資格です。
例えば、扶養者が、
「技術・人文知識・国際業務」
「経営・管理」
「高度専門職」
「教育」
「研究」
「技能」
「特定技能2号」
「留学」などの在留資格で日本に在留している場合に、その配偶者や子について「家族滞在」を検討することができます。
一方、原則として、外国人本人の親や兄弟姉妹を「家族滞在」で呼び寄せることはできません。
また、「特定技能1号」や「技能実習」など、家族滞在による配偶者・子の帯同が認められていない在留資格もあります。
そのため、家族を日本へ呼び寄せる場合には、まず扶養者本人の在留資格が「家族滞在」の対象となる資格かを確認する必要があります。
入管庁も、「家族滞在」を一定の在留資格を持つ外国人の扶養を受ける配偶者・子の日常的活動と定義しており、親については高度外国人材の特例等を除き、親であることのみを理由として認められる一般的な在留資格はないと案内しています。
子どもを「家族滞在」で呼び寄せる場合、年齢制限はありますか?
「家族滞在」の子について、一律の年齢制限は設けられていません。
出入国在留管理庁も、扶養を受けることを前提としていれば、家族滞在で来日する子について特に年齢制限はないと案内しています。
ただし、「家族滞在」はあくまで、日本にいる扶養者の扶養を受ける子として生活するための在留資格です。
そのため、年齢だけを見るのではなく、実際に扶養を受けて生活する予定なのか、本人が独立して就労することを主な目的としていないかなど、実際の生活状況を確認することが重要です。
例えば、成人している子であっても、それだけを理由に家族滞在の対象外となるわけではありません。一方、本人が日本でフルタイム就労することを予定している場合には、その仕事に対応する就労系の在留資格を検討する必要があります。
また、扶養者が先に日本へ来日し、その後かなり期間が経ってから子を呼び寄せる場合など、通常の家族帯同とは異なる事情があるときには、現在までの扶養関係や今回呼び寄せる経緯について確認・説明した方がよい場合があります。
「家族滞在」の申請では、扶養者にどのくらいの収入が必要ですか?
「家族滞在」について、年収○万円以上といった一律の基準額は公表されていません。
申請では、日本で扶養する外国人が、配偶者や子の生活費を継続して負担できる状況にあるかを確認します。
扶養者が会社員などの場合には、一般的に、
- 在職証明書等の職業を確認できる資料
- 住民税の課税または非課税証明書
- 住民税の納税証明書
などを提出して、職業や収入状況を説明します。
一方、扶養者が「留学」などで、通常の給与収入を得ていない場合には、預金残高証明書、奨学金の給付額・給付期間を確認できる資料などによって、家族の生活費を負担できることを説明する方法があります。
そのため、収入額だけで判断するのではなく、
- 扶養する家族の人数
- 扶養者の収入・資産
- 奨学金等の収入
- 日本での住居・生活状況
などを踏まえて、実際に家族を扶養できるかを確認することが重要です。
「家族滞在」の申請では、どのような書類が必要ですか?
必要となる書類は、在留資格認定証明書交付申請、在留資格変更許可申請、在留期間更新許可申請など、申請の種類によって異なります。
海外にいる配偶者や子を「家族滞在」で呼び寄せる在留資格認定証明書交付申請では、一般的に次のような資料を準備します。
- 在留資格認定証明書交付申請書
- 写真
- 申請人と扶養者との家族関係を証明する資料
- 扶養者の在留カードまたはパスポートの写し
- 扶養者の職業を証明する資料
- 扶養者の収入や扶養能力を証明する資料
家族関係を証明する資料としては、例えば、配偶者であれば結婚証明書、子であれば出生証明書などを使用します。
扶養者が会社員等の場合には、在職証明書等に加えて、住民税の課税または非課税証明書・納税証明書などを提出します。
一方、扶養者が留学生などの場合には、預金残高証明書や奨学金給付に関する証明書などによって、家族の生活費を負担できることを説明します。
なお、外国語で作成された書類を提出する場合には、日本語の訳文を添付する必要があります。
また、申請人や扶養者の状況によっては、入管から追加資料の提出を求められる場合がありますので、実際の申請時には出入国在留管理庁の最新の提出書類案内を確認してください。
「家族滞在」の在留資格でアルバイトや仕事をすることはできますか?
「家族滞在」は、扶養を受ける配偶者または子として日本で生活するための在留資格ですので、そのままでは原則として就労することはできません。
アルバイト等を行う場合には、あらかじめ「資格外活動許可」を受ける必要があります。
一般的な包括的な資格外活動許可を受けた場合には、原則として1週28時間以内で働くことができます。
複数の勤務先で働く場合には、それぞれの勤務先ごとに28時間ではなく、すべての勤務先での就労時間を合計して1週28時間以内とする必要があります。
また、風俗営業等に関係する業務には従事できません。
なお、「留学」の資格外活動許可とは異なり、「家族滞在」には学校の夏休み等を理由として1日8時間まで働けるという特例はありません。
配偶者や子が日本でフルタイム勤務をする予定になった場合には、資格外活動許可の範囲で対応するのではなく、予定している仕事に応じて「技術・人文知識・国際業務」などの就労系在留資格への変更を検討する必要があります。
入管庁も、「家族滞在」の包括許可について1週28時間以内とし、包括許可の範囲外の活動については個別許可の制度を設けています。
日本人の配偶者等
日本人と結婚すれば、「日本人の配偶者等」の在留資格を取得できますか?
日本人と法律上有効な婚姻をしていることは、「日本人の配偶者等」を取得するための重要な前提ですが、結婚したという事実だけで自動的に在留資格が認められるわけではありません。
「日本人の配偶者等」の申請では、婚姻が法律上成立していることに加えて、実際に夫婦として生活していく意思や実態があるか、日本での生活を継続できる状況にあるかなどが確認されます。
出入国在留管理庁の提出書類でも、外国人配偶者を新たに日本へ呼び寄せる場合や、他の在留資格から変更する場合には、
- 日本人配偶者の戸籍謄本
- 外国の機関から発行された結婚証明書
- 日本での滞在費用を証明する資料
- 質問書
- 夫婦のスナップ写真
- SNSや通話記録など夫婦間の交流が分かる資料
などが求められています。
質問書では、夫婦が知り合った経緯、交際から結婚までの経緯、使用する言語、家族との関係などについて確認されます。
そのため、申請では単に婚姻証明書を提出するだけではなく、夫婦としての関係や今後の日本での生活状況を、実際の事情に即して説明することが重要です。
なお、「日本人の配偶者等」には、日本人の夫・妻だけでなく、日本人の実子や特別養子も含まれます。在留期間は5年、3年、1年または6月です。
海外にいる外国人配偶者を日本へ呼ぶ場合、どのような流れになりますか?
海外に住んでいる外国人配偶者を日本へ呼び寄せる場合には、一般的には、まず日本で在留資格認定証明書(COE)の交付申請を行います。
おおまかな流れは次のとおりです。
1.日本と外国で婚姻手続を行う
まず、日本側と外国側の婚姻手続を確認し、必要な婚姻手続を完了します。
2.在留資格認定証明書交付申請を行う
日本にいる日本人配偶者等が、外国人配偶者について「日本人の配偶者等」の在留資格認定証明書交付申請を行います。
申請では、婚姻関係、日本での生活費、夫婦の交際・婚姻経緯などを確認する資料を提出します。
3.COE交付後、海外で査証申請を行う
COEが交付された後、外国人配偶者が原則として居住国を管轄する日本大使館・総領事館等で査証申請を行います。
4.査証発給後、日本へ入国する
査証の発給を受けた後、日本へ入国し、上陸審査を経て「日本人の配偶者等」の在留資格で在留を開始します。
なお、在留資格認定証明書が交付されたからといって、査証発給や日本への上陸が必ず認められることを保証するものではありません。
また、現在はCOEを電子メールで受領・送付することもできるため、必ずしも紙の原本を海外へ郵送する必要はありません。
日本人配偶者の収入が低い場合でも、「日本人の配偶者等」を申請できますか?
「日本人の配偶者等」について、年収○万円以上といった一律の基準額は公表されていません。
ただし、日本で夫婦が継続して生活できる見込みがあるかは審査上確認されます。
出入国在留管理庁の提出書類では、日本での滞在費用を証明するため、原則として、滞在費用を負担する方について直近1年分の住民税の課税または非課税証明書と納税証明書を提出することとされています。
入国後間もない場合や、転居等によってこれらの証明書だけでは生活状況を十分に確認できない場合には、
- 預貯金通帳の写し
- 雇用予定証明書
- 採用内定通知書
- その他これらに準ずる資料
などを提出する方法も案内されています。
そのため、日本人配偶者の収入が低いという一つの事情だけで申請できないと決まるわけではありません。
外国人配偶者本人の収入、預貯金、今後の就職予定、住居費、家族からの支援など、実際の生活状況を踏まえて説明できる場合があります。
一方、夫婦の収入や資産が少なく、今後の生活費をどのように確保するのかが明確でない場合には、その点について追加の説明や資料が必要となることがあります。
会った回数や交際期間が短くても、「日本人の配偶者等」を申請できますか?
会った回数が少ない、または交際期間が短いという理由だけで、「日本人の配偶者等」の申請ができないわけではありません。
ただし、申請では婚姻の実態が確認されますので、通常とは異なる交際経緯がある場合には、なぜ結婚に至ったのかを実際の経緯に沿って説明することが重要です。
出入国在留管理庁の提出書類でも、配偶者の申請では質問書に加えて、
- 夫婦で撮影したスナップ写真
- SNSのやり取り
- 通話記録
など、夫婦間の交流を確認できる資料が求められています。
例えば、
- 知り合った経緯
- 交際を始めた時期
- 実際に会った時期・場所
- 遠距離交際中の連絡方法
- 結婚を決めた経緯
- お互いの家族との関係
- 今後の日本での生活予定
などを整理しておくとよいでしょう。
大切なのは、許可を得るために経緯を作り変えたり、実態以上の説明をしたりすることではなく、実際の交際・婚姻経緯を正確に説明し、それを裏付ける資料を提出することです。
短期滞在で日本に来て結婚した場合、そのまま「日本人の配偶者等」へ変更できますか?
「短期滞在」から「日本人の配偶者等」への在留資格変更は、原則として認められていません。
入管法上、「短期滞在」から他の在留資格への変更は、「やむを得ない特別の事情」がある場合でなければ許可しないものとされています。
出入国在留管理庁も、短期滞在から他の在留資格への変更は原則として認められず、日本に中長期間在留したい場合には、原則として在留資格認定証明書交付申請等を行うよう案内しています。
そのため、
短期滞在で来日する
↓
日本で結婚する
↓
そのまま当然に配偶者ビザへ変更できるという制度ではありません。
一方、個別の事情によっては「やむを得ない特別の事情」があるとして、短期滞在からの在留資格変更を検討できる場合があります。
その判断は、婚姻したという事実だけではなく、来日までの経緯、婚姻の時期、日本での生活状況、出国が難しい事情などを含めて個別に行われます。
そのため、短期滞在からの変更を希望する場合には、一般的な配偶者ビザ申請とは分けて考え、個別事情を確認したうえで手続を検討する必要があります。
「日本人の配偶者等」の在留資格で働く場合、職種や勤務時間に制限はありますか?
「日本人の配偶者等」は、就労系の在留資格とは異なり、在留資格による就労活動の制限はありません。
そのため、「技術・人文知識・国際業務」などのように、学歴と仕事内容との関連性や、専門的な職務であることを理由として働ける仕事が限定されることはありません。
会社員として働くだけでなく、飲食店、小売店、工場等で勤務したり、要件を満たして事業を行ったりすることも可能です。
また、資格外活動許可を取得する必要もありません。
ただし、労働法令、営業に必要な許認可、その他一般の法令は当然に守る必要があります。
なお、「日本人の配偶者等」は、日本人の配偶者であるという身分関係に基づく在留資格です。
仕事をしているかどうかとは別に、配偶者としての身分関係や生活実態が失われた場合には、在留資格そのものについて別途確認が必要となります。
入管庁も、「日本人の配偶者等」を活動制限のない身分・地位に基づく在留資格として位置付けています。
日本人配偶者と別居・離婚・死別した場合、「日本人の配偶者等」の在留資格はどうなりますか?
日本人配偶者と別居したからといって、直ちに「日本人の配偶者等」の在留資格が失われるわけではありません。
夫婦関係が継続していて、仕事、子どもの養育、DVからの避難、その他の事情によって一時的に別居している場合には、その事情を踏まえて判断されます。
一方、日本人配偶者と離婚または死別した場合には、その事実が生じた日から14日以内に「配偶者に関する届出」を入管へ行う必要があります。
離婚・死別したというだけで、その日に在留資格が自動的に消滅するわけではありません。
ただし、「日本人の配偶者等」の在留資格を持つ方が、正当な理由なく配偶者としての活動を継続して6か月以上行っていない場合には、在留資格取消しの対象となることがあります。
そのため、離婚後も日本での在留を希望する場合には、
- 就労系の在留資格
- 「定住者」
- その他本人の事情に応じた在留資格
への変更を検討する必要があります。
ただし、離婚したからといって当然に「定住者」へ変更できるわけではありません。
婚姻期間、日本での生活歴、日本人との子の有無・養育状況、生活基盤、離婚に至った事情などを踏まえて個別に判断されます。入管庁も「日本人の配偶者等」等から「定住者」への変更が認められた事例・認められなかった事例を公表しています。
また、DVから避難している場合や、子どもの養育等のやむを得ない事情によって別居している場合には、配偶者としての活動をしていないことについて「正当な理由」があると判断される場合があります。
帰化申請
帰化申請をするには、どのような条件を満たす必要がありますか?
帰化とは、外国籍の方が法務大臣の許可を受けて日本国籍を取得する制度です。
帰化の一般的な条件として、国籍法では主に次の事項が定められています。
1.住所条件
国籍法上は、原則として、帰化申請まで引き続き5年以上日本に適法な住所を有していることが求められています。
ただし、2026年4月1日以降の一般的な帰化申請の審査では、日本社会に融和していることを確認するため、原則として10年以上日本に在留していることが必要とされています。
そのため、現在、一般的な帰化申請を検討する場合には、実務上はまず日本での在留期間が10年以上あるかを確認することが重要になります。
2.能力条件
18歳以上であり、かつ、本国法によっても行為能力を有していることが必要です。
3.素行条件
犯罪歴や交通違反の状況、税金や社会保険料の納付状況などを含め、素行が善良であることが求められます。
4.生計条件
日本で安定した生活を継続できることが必要です。
この条件は申請人本人だけではなく、生計を一にする配偶者その他の親族を含めて判断されます。そのため、申請人本人の収入が少ない場合でも、世帯として安定した生活を送ることができれば条件を満たす場合があります。
5.重国籍防止条件
原則として、無国籍であるか、日本国籍を取得することによって現在の外国籍を失うことが必要です。
6.憲法遵守条件
日本国憲法や日本政府を暴力で破壊することを企てたり、そのような団体を結成・加入したりしていないことが必要です。
また、2026年4月以降の一般的な帰化申請では、日常生活に支障のない程度の日本語能力(会話および読み書き)や、原則10年以上の在留など、日本社会に融和していることも審査上重要となっています。
なお、これらの条件を満たせば必ず帰化が許可されるというものではなく、法務大臣が個別の事情を踏まえて判断します。
一般的な帰化申請では、日本に何年以上住んでいる必要がありますか?
2026年4月1日以降の帰化審査では、原則として10年以上日本に在留していることを前提に考える必要があります。
国籍法第5条では、一般的な帰化の住所条件として「引き続き5年以上日本に住所を有すること」と定められており、この法律上の条件自体は現在も変更されていません。
一方、法務省は2026年4月1日から帰化審査の運用を厳格化し、「日本社会に融和していること」の審査について、原則として10年以上在留していることを必要とする取扱いを開始しました。
現在の法務省「国籍Q&A」や東京法務局の帰化案内にも、
- 日常生活に支障のない程度の日本語能力
- 10年以上日本に在留していること
などが、日本社会に融和していることを判断する要素として明記されています。
そのため、2026年4月以降に一般的な帰化申請を検討する場合には、原則10年以上の在留を一つの基本的な基準として考えるのが現在の運用に沿った整理となります。
日本人と結婚している場合、帰化申請の在留期間に特例はありますか?
はい。日本人の配偶者については、国籍法上、一般的な帰化申請よりも住所条件などが緩和されています。
具体的には、次のいずれかに該当し、現在日本に住所を有している場合には、一般的な住所条件を満たしていなくても帰化申請を検討することができます。
- 日本人の配偶者で、引き続き3年以上日本に住所または居所を有している場合
- 日本人との婚姻から3年以上経過し、かつ、引き続き1年以上日本に住所を有している場合
この日本人の配偶者に関する緩和規定は、2026年4月以降も変更されていません。東京法務局の現在の案内でも、日本人の配偶者など日本と特別な関係を有する外国人については、国籍法第6条から第8条により帰化条件の一部が緩和されることが明記されています。
そのため、日本人の配偶者について、普通帰化と同様に「日本在留10年以上でなければ帰化申請を検討できない」と一律に考える必要はありません。
ただし、住所条件が緩和される場合でも、素行、生計、国籍、日本語能力、日本での生活状況など、その他の帰化審査がなくなるわけではありません。
また、婚姻しているという事実だけで帰化が許可されるものではなく、実際の婚姻生活や日本での生活状況等も含めて個別に審査されます。
帰化申請には、どの程度の日本語能力が必要ですか?JLPTの合格は必要ですか?
帰化審査では、日常生活に支障のない程度の日本語能力(会話および読み書き)が必要とされています。
一方、JLPT N2以上やJLPT N3以上といった特定の日本語試験や合格級が、全国一律の帰化要件として定められているわけではありません。
実際の帰化相談や審査では、日本語で日常的なコミュニケーションができるか、申請内容を理解できるか、日本語の読み書きができるかなどを確認されます。
また、東京法務局では、日本語能力試験(JLPT)などの日本語試験を受験したことがある場合には、その結果に関する資料を準備するよう案内しています。
そのため、JLPTの合格級だけで判断するのではなく、日本で日常生活を送るために必要な会話・読み書きの能力があるかを確認しておくことが重要です。
2026年4月以降、帰化申請では税金や年金・健康保険料の確認も厳しくなったのですか?
はい。
法務省は2026年4月1日から、帰化審査について、素行の善良性・生計条件を確認するため、税金や社会保険料の納付状況を確認する期間を延長する運用変更を行っています。
東京法務局の2026年9月現在の案内では、例えば一般的な給与所得者について、住民税関係の課税証明書・納税証明書や、適正な時期に住民税を納付していたことを確認する資料を直近5年分準備する取扱いとなっています。
また、該当する方については、
- 公的年金保険料
- 国民健康保険料
- 後期高齢者医療保険料
- 介護保険料
- 事業主として納付する厚生年金・健康保険料
などについて、直近2年分の納付状況を確認する資料が求められています。
さらに、税金や社会保険料については、単に申請時点で未納がないかだけではなく、適正な時期に納付していたことを確認する資料を求められる場合があります。
必要となる資料は、会社員、個人事業主、会社役員、配偶者や生計を同じくする家族の状況などによって異なります。
そのため、帰化申請を検討する場合には、現在未納がないかだけでなく、過去の納付時期を含めた税金・社会保険料の履行状況も事前に確認しておくことが重要です。
帰化申請は、どのような流れで進めますか?
帰化許可申請は、住所地を管轄する法務局・地方法務局で行います。
一般的には、次のような流れで進めます。
1.帰化の要件を確認する
まず、日本での在留期間、在留状況、日本語能力、仕事・収入、税金・社会保険料、交通違反・犯罪歴などを確認します。
一般的な帰化申請では、2026年4月以降の運用も踏まえて日本での在留期間を確認します。日本人の配偶者等、帰化条件の緩和対象となる場合には、その特例も確認します。
2.管轄の法務局で帰化相談を行う
帰化申請は、住所地を管轄する法務局で進めます。
東京法務局では、帰化に関する国籍相談は予約制となっています。また、初回相談前に「帰化相談質問票」などを準備するよう案内されています。
3.必要書類を作成・取得する
法務局の案内に従い、申請人自身が作成する書類と、本国・日本国内の公的機関等から取得する書類を準備します。
必要書類は、国籍、家族構成、職業、収入、事業の有無などによって異なります。
4.書類がそろった段階で帰化許可申請を行う
帰化許可申請は、原則として申請人本人が法務局へ出向いて行います。
5.審査を受ける
申請後、必要に応じて面接や追加資料の提出等が行われます。
申請後に住所、勤務先、婚姻・離婚、在留資格、出国予定、交通違反その他の事情に変更があった場合には、法務局へ連絡する必要があります。
6.帰化が許可された場合、官報に告示される
法務大臣が帰化を許可した場合には官報に告示され、告示の日から日本国籍を取得します。
帰化申請では、自分でどのような書類を作成しますか?
帰化申請では、申請人本人が作成する書類が複数あります。
東京法務局の2026年9月現在の案内では、主に次のような書類があります。
- 帰化許可申請書
- 親族の概要を記載した書面
- 履歴書
- 帰化の動機書
- 宣誓書
- 生計の概要を記載した書面
- 事業の概要を記載した書面(個人事業主・会社経営者等の場合)
帰化の動機書については、原則として申請人本人が自筆します。東京法務局では、パソコンによる作成や代筆は認められていません。
また、宣誓書については、東京法務局では申請受付の際に渡され、申請人本人が自筆で署名する取扱いとなっています。
なお、必要となる書類や様式は、申請人の状況や管轄法務局によって異なる場合があります。
そのため、帰化申請書類を作成する際には、管轄法務局の最新の「帰化許可申請のてびき」や必要書類案内を確認することが重要です。
帰化申請では、公的機関などからどのような書類を取得する必要がありますか?
帰化申請に必要となる添付書類は、申請人の国籍、家族関係、職業、収入、事業の有無などによって異なります。
一般的には、次のような資料を準備します。
本国関係の資料
- 国籍を証明する資料
- 出生、婚姻、離婚、親子関係などの身分関係を証明する資料
- その他、国籍や本人の身分関係に応じて必要となる資料
本国関係の書類は国籍によって大きく異なります。
東京法務局でも、中国、台湾、韓国・朝鮮、その他の国籍・地域に分けて必要書類を案内しています。
日本国内の資料
申請人の状況に応じて、
- 住民票・除住民票
- 戸籍関係書類
- 在留カード・パスポート関係資料
- 在職・収入を確認する資料
- 住民税等の課税・納税証明書
- 年金・健康保険等の納付状況を確認する資料
- 運転記録証明書
- 個人事業主・会社経営者等の場合の確定申告書、決算書、登記事項証明書、許認可関係資料
などが必要となる場合があります。
2026年4月以降は、帰化審査の厳格化に伴い、税金・社会保険料について以前より長い期間の納付状況を確認する取扱いとなっています。
また、外国語で作成された書類には日本語の翻訳文が必要です。
東京法務局では、翻訳文に翻訳者の住所・氏名・翻訳年月日を記載し、書類全体を翻訳するよう案内しています。正確に翻訳できる方であれば、申請人本人が翻訳することも可能です。
なお、すべての申請人に同じ資料が必要となるわけではありませんので、実際に取得する書類については管轄法務局の最新案内を確認する必要があります。

