外国人の方を採用する際の手続きや注意点などについて解説

近年、慢性的な人手不足を背景に、外国人労働者を正社員として受け入れる企業が全国的に増えています。特に中小企業では人材確保が年々難しくなっており、この傾向は東京・大阪・名古屋といった三大都市圏にとどまらず、全国で外国人雇用の需要が高まっています。

一方で、「手続きが複雑そうで不安」「どのビザを取得すべきか分からない」といった声も多く、採用に踏み切れない企業も少なくありません。また、「書類は本人が準備するもの」と誤解したまま進めてしまい、後からトラブルになるケースも見受けられます。

そこで本記事では、外国人雇用を検討している企業の採用担当者の方に向けて、外国人採用のメリットと負担に加え、必要な手続きや注意点について分かりやすく解説します。

なお、外国人採用では「採用が決まってからビザを考えればよい」と進めてしまい、就労ビザで認められる職務内容や手続きの流れを十分に整理できないまま申請準備に入ってしまうケースも見られます。その結果、追加資料の要請や審査の長期化につながることもあります。

当事務所では、就労ビザ申請に関するご相談から申請書類の作成・申請代行まで幅広くサポートしています。「任せる予定の職務内容は就労ビザの範囲内か」と迷われた際は、どうぞお気軽にご相談ください。

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1️⃣ 外国人を採用する際のメリットと増える負担

外国人の採用は、人手不足の解消や国際化の推進に大きく貢献しますが、日本人を雇用する場合と比べて手続きが増えたり、文化的な違いへの配慮が求められたりする点にも注意が必要です。



ここでは、外国人を採用することによるメリットと、負担が増える点について詳しく解説します。

外国人を採用するメリット

人手不足の解消
日本の高齢化が進み、2060年には高齢者(65歳以上)の割合が28.2%に達すると予測されています。特に中小企業では、若い日本人の人材確保が年々難しくなっています。外国人労働者の採用は、このような人手不足を解消する手段の一つとして注目されています。

優秀な人材を確保しやすい
外国人は、日本人とは異なる基準で就職先を選ぶため、企業の規模に関わらず、優秀な人材を採用できる可能性が高まります。日本の労働市場では人気が集まりにくい職種でも、外国人にとって魅力的な仕事であれば、意欲的に応募してくれるケースが多く見られます。

通訳・翻訳ができる人材の確保
外国人スタッフがいることで、社内で通訳や翻訳を行うことが可能になります。



例えば、海外の工場と提携して輸入販売を行う場合、外国語でのやり取りが必要になります。外部の翻訳業者に依頼するのが難しい機密性の高い案件でも、社内に通訳・翻訳ができるスタッフがいれば、スムーズに対応できるでしょう。

インバウンド対応・海外市場への展開
訪日外国人観光客(インバウンド)の増加に伴い、外国語を話せるスタッフがいることで、顧客対応の幅が広がります。



飲食店や小売業では、外国語対応ができる従業員がいることで、売上アップにつながる可能性もあります。また、異なる文化的背景を持つ外国人スタッフのアイデアを活かし、新しいビジネス展開を図ることも可能です。

外国人を採用する際に増える負担

採用から就労開始までに時間がかかる
外国人を雇用する場合、その職務内容に適した在留資格(ビザ)の取得が必要です。

  • すでに適切な在留資格を持っている場合は、すぐに就労できますが、そうでない場合は在留資格の変更申請が必要になります。
  • 必要な書類の準備や入国管理局での審査に時間がかかるため、採用を決定してから就労開始まで最低でも1カ月、海外から呼び寄せる場合は2〜4カ月かかるのが一般的です。

在留資格の更新手続きが必要
外国人の在留資格には有効期限があり、定期的に更新手続きを行う必要があります。

  • 更新には会社側が提出しなければならない書類があり、決算書などの経営資料の提出を求められることもあります。
  • 経営状況が審査の対象となるため、赤字決算の場合には追加の説明が求められることがあります。
  • こうした手続きをスムーズに行うため、行政書士などの専門家に依頼する企業も多くあります。

文化や慣習の違いへの配慮が必要
外国人労働者を受け入れる際は、文化や宗教の違いを理解し、適切に対応することが求められます。

  • 宗教的な習慣への配慮(例:礼拝の時間確保、食事の制限)
  • 日本人従業員とのコミュニケーションの円滑化(例:言語の違いや価値観の違いによる誤解を防ぐ)
  • 労働習慣の違いへの対応(例:労働時間、休暇の取り方など)

これらの違いを理解し、職場内での異文化交流を促進することが、スムーズな雇用関係の構築につながります。

外国人を採用することには多くのメリットがありますが、日本人を雇用する場合と比べると、ビザの取得・更新、文化的な違いへの配慮など、企業側の負担も増えます。
そのため、採用のメリットと負担をしっかりと理解し、事前に準備を整えた上で、外国人雇用を検討することが大切です。

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2️⃣ 外国人を採用する際の手続き

外国人を雇用する際には、雇用保険の加入の有無によって必要な手続きが異なります。また、現在の在留資格が職務内容に適合しているかどうかによっても、追加の申請が必要になる場合があります。ここでは、外国人雇用時に必要な手続きについて詳しく解説します。

雇用保険の加入と届出義務

外国人を雇用した場合、日本人と同様に雇用保険の加入が義務付けられる場合があります。

【雇用保険に加入する場合】

1週間の所定労働時間が20時間以上で、31日以上の雇用見込みがある場合、外国人労働者も雇用保険に加入する必要があります。雇用保険の加入手続きを行うことで、外国人を雇用したことの届出も同時に完了したとみなされるため、追加の届出は不要です。

雇用保険への加入手続きは、雇い入れた翌月の10日までに行う必要があります。

【雇用保険に加入しない場合】

アルバイト採用など、雇用保険の加入要件を満たさない外国人を雇用する場合、企業は「外国人雇用状況届出書」をハローワークに提出する義務があります。この届出の提出期限は、雇い入れた翌月の月末までと定められています。

外国人を雇用する企業の具体的な届出義務については、以下のリンクをご参照ください。

🔗 関連記事:外国人の方を採用した会社の届け出義務

在留資格の確認と必要な申請手続き

【在留資格変更申請が必要な場合】

採用する外国人の在留資格が、予定する職務内容に対応していない場合、在留資格の変更が必要になります。



例えば、「留学」ビザを持つ外国人を正社員として採用する場合や、「技術・人文知識・国際業務」の在留資格を持つ外国人を、許可されていない職務(単純作業など)で雇用する場合などです。

在留資格変更申請の審査には、最低でも2〜4週間かかります。さらに、書類の不備や記載内容に疑義がある場合は、追加書類の提出を求められ、審査期間が延びる可能性があります。

【在留資格変更申請が不要な場合】

技術・人文知識・国際業務の場合、現在持っている在留資格の範囲内で就労できる場合は変更申請は不要です。しかし、転職によって新しい職務内容が、以前の会社で従事していた業務と異なる場合には、「就労資格証明書」の取得を推奨します。

就労資格証明書は、新しい職務内容が現在の在留資格の範囲内で問題ないことを証明する書類です。



現在の在留資格は、あくまで前職の職務内容に基づいて許可されたものであり、新しい勤務先での業務内容が審査済みであるとは限りません。次回の在留資格更新時に審査が厳しくなる可能性があるため、あらかじめ就労資格証明書を取得しておくことで、更新審査が通常の手続きと同様にスムーズに進みます。

なお、高度専門職や特定技能などの一定の在留資格では変更申請が必要になります。この場合には就労資格証明書は不要です。

転職時の届出義務と企業の対応

【契約機関に関する届出】

外国人が転職した場合、転職日から14日以内に「契約機関に関する届出」を入国管理局へ提出する義務があります。

この届出義務は外国人本人に課されるものですが、未提出のままだと次回の在留資格更新時に問題が生じる可能性があります。そのため、企業としても、外国人従業員が適切に届出を行っているかを確認し、必要に応じてサポートすることが望ましいです。

【難民ビザの場合の就労可否】

難民申請中の外国人は、原則として就労は認められていません。ただし、特例として6か月間の「特定活動」の許可を受け、その指定書に「風俗営業以外就労可」と記載されている場合や、資格外活動許可がある場合に限り、就労が認められます。なお、この指定書や資格外活動許可は通常パスポートに添付されています。

3️⃣ 外国人の方を実際に採用する際の注意点

外国人を採用する際には、現在保有しているビザで許可されている活動内容を正しく把握することが最も重要です



日本の就労系在留資格には、それぞれ許可される業務範囲が明確に定められており、許可されていない業務に従事させると、外国人本人だけでなく、雇用した企業側も法的責任を問われる可能性があります。

許可されている業務内容の確認が必須

就労ビザには、在留資格ごとに許可される職務内容が限定されています。



例えば、「技術・人文知識・国際業務」ビザを持つ外国人を、ホールスタッフなどの単純作業を伴う職務で雇用することはできません。

このような制限を知らずに、在留資格の確認をしないまま採用し、許可された範囲外の業務を任せてしまうと、不法就労と見なされる可能性があります。



最悪の場合、外国人本人だけでなく、雇用主も「不法就労助長罪」に問われ、罰則を受けることになるため、十分な注意が必要です。

採用時には、必ず以下の点を確認してください。

  • 在留カードに記載されている在留資格を確認する
  • 資格外活動許可の有無を確認する(カードの裏面に記載)
  • パスポートの有効期限も併せてチェックする

出入国在留管理庁では、在留カードの社会的な信用を守るため、さまざまな偽造防止対策を行っています。ところが近年は、カードの偽造技術がますます巧妙化し、実際に存在する在留カード番号を使った偽造カードが出回る事例も確認されるようになりました。そのため、従来以上に厳格な対策が求められています。

その一つが「在留カード等読取アプリケーション」です。このアプリを使うと、在留カードのICチップに保存されている氏名や顔写真などの情報を読み取ることができます。そして、読み取った情報とカードの表面に記載されている情報を照らし合わせることで、偽造かどうかを簡単に確認できます。在留カード等読取アプリケーションの詳細は下記のページをご覧ください。

🔗 関連記事:出入国管理庁在留カード等読取アプリケーションサポートページ

雇用契約の締結が必要

外国人を採用する場合、日本人と同様に雇用契約を締結することが必要です。日本の民法では、口頭での合意だけでも契約は成立するとされていますが、就労ビザを取得するためには、必ず雇用契約書を作成し、入国管理局へ提出する必要があります。

また、契約書を作成しておくことで、雇用後のトラブルを防ぐことができるため、外国人雇用においても契約書の作成は不可欠です。

雇用契約書には、以下のような条件を記載するのが一般的です。

  • 「出入国在留管理局から在留資格変更許可が得られなかった場合、本契約は無効とする」
  • 「本契約の効力は、就労可能な在留許可を得ることを停止条件とし、その効力を生じる」

このような法的な表現は、日本語として難解なため、契約内容が外国人本人に正しく理解されているか、十分に確認することが重要です。必要に応じて、外国語での説明や契約書の翻訳を準備することを検討しましょう。

採用・離職時の届出が義務付けられている

外国人を採用した場合や、雇用した外国人が退職した場合は、入国管理局へ届出を行う義務があります。この届出を怠ると、会社側に行政指導が入ることもあるため、適切な手続きを行うことが重要です。

届出の詳細については、前述の「外国人の方を採用する際の手続き」の項目をご確認ください。

「採用通知」だけでビザ申請はできるのか?

「採用」と「内定」は、雇用する企業と求職者の間で入社の意思が確認されているかどうかに違いがあります。

「採用」とは、企業が求職者を雇用したい旨を伝えた状態であり、採用通知を出した段階では求職者側の入社の承諾が得られていません。そのため、この時点では雇用契約はまだ成立していないことになります。

これに対し、「内定」は、求職者が企業からの採用通知を受け取り、入社の意思を示した上で雇用契約を締結し、入社を約束した状態を指します。

就労ビザの申請には、「雇用契約書」の提出が義務付けられています。そのため、採用通知を送っただけでは就労ビザの申請を行うことはできません。申請前に、企業と求職者の間で正式に雇用契約を締結し、内定が確定している必要があります。

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