2026年8月公表の永住許可ガイドライン改定案には何が書かれている?年収・年金・日本語などを解説
永住許可申請を考えている方の中には、
「2026年に永住許可の条件が変わると聞いた」
「今後は年収について新しい基準ができるの?」
「将来受け取る年金額まで確認されるの?」
「すでに永住申請をしている自分にも新しい基準が関係するの?」
と気になっている方も多いのではないでしょうか。

2026年8月4日、出入国在留管理庁から「永住許可に関するガイドライン(案)」が公表されました。今回の案では、世帯年収、将来の年金受給見込額、日本語能力、日本の制度・ルールへの理解、学齢期の子どもの就学状況など、永住許可の審査に関するさまざまな考慮事項が具体的に示されています。
また、日本人・永住者・特別永住者の配偶者等に関する在留年数の特例や、「3年」の在留期間の取扱い、すでに申請中の案件に関係する経過措置についても重要な内容が盛り込まれています。
ただし、最初に注意したいのは、2026年8月時点では、今回公表されたものはあくまで「改定案」であることです。今回示された内容が、そのまま正式な永住許可の審査基準として確定したわけではありません。
そこで本記事では、永住許可申請を考えている外国人の方に向けて、2026年8月に公表された永住許可ガイドライン改定案には何が書かれているのかを整理して解説します。これから申請する方だけでなく、すでに永住許可申請をして審査中の方に関係する可能性がある「適用時期」や「経過措置」についても確認します。
当事務所では、永住許可申請に関するご相談から、現在の申請条件の確認、申請時期の検討、申請前の書類チェックまで対応しています。今回の改定案とご自身の状況との関係が分からない方は、お気軽にご相談ください。
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1️⃣ 2026年の永住許可「改正」はまだ正式決定ではありません
まず今回の情報について、「永住許可の基準が2026年8月から改正された」と理解しないことが重要です。
2026年8月4日に公表された資料は、あくまでも「永住許可に関するガイドライン(案)」です。
つまり、現時点で適用されている永住許可ガイドラインと、今後の変更内容として示された改定案は分けて考える必要があります。
今回の改定案では、主に次のような事項について新しい考え方が示されています。
- 世帯年収
- 将来の年金受給見込額
- 公共の負担とならないこと
- 日本語能力
- 日本の制度・ルールへの理解
- 学齢期の子どもの就学状況
- 税金、年金、健康保険などの公租公課
- 日本からの長期出国
- 日本人、永住者等の配偶者に対する特例
- 在留期間「3年」の取扱い
- 高度人材に対する特例
- 新しいガイドラインの適用時期
- すでに申請している方に対する経過措置
以下、それぞれ確認していきます。
2️⃣ 年収・年金はどう変わる?独立生計要件の改定案
今回の改定案の中でも、特に大きな関心を集めているのが「収入」と「年金」です。
もっとも、収入については単純に「年収○万円以上」という基準が設定されたわけではありません。
ポイントは、現在の収入だけでなく、世帯全体の収入や将来の生活の安定性まで確認する考え方が示されたことです。
(1) 世帯年収について「日本人世帯の平均収入を上回る水準」で考える
改定案では、原則として申請時点において、申請者が属する世帯の年収が、世帯人数に応じた日本人世帯の平均収入を上回る水準に継続して達しているかを考慮するとされています。
ここで重要なのは、申請者本人の年収だけを見るとはされていないことです。
原則として、住居と家計を共にする「同一生計世帯」を単位として考え、申請者本人と同一生計世帯を構成する方の年収を合算する考え方が示されています。
ただし、同じ家族であればすべての収入を合算できるわけではありません。
例えば、「家族滞在」など就労を目的としない在留資格の方が資格外活動許可によって得ている収入については、世帯年収に合算しない考え方が示されています。
また、申請者が扶養している親族については、日本国外に住んでいる場合でも世帯人数に加算するとされています。
そのため、改定案が正式に採用された場合には、
- 申請者本人の年収
- 同一生計世帯の人数
- 配偶者などの収入を合算できるか
- 海外に扶養している親族がいるか
まで含めて確認する必要が出てきます。
なお、今回の改定案には、「単身なら年収○万円以上」「3人世帯なら年収○万円以上」といった具体的な金額は記載されていません。
(2)現在の収入だけでなく、将来の「年金受給見込額」も考慮する
今回の改定案では、現在の収入とは別に、「年金」についても独立した項目が設けられています。
具体的には、
- 申請時点の年齢
- これまでの年金加入状況
- 過去の働き方
- 年金加入期間
- 加入期間中の平均年収
- 申請時点の年収
などから、将来受け取ることができる年金の見込額を考慮する考え方が示されています。
比較する水準としては、日本人世帯の平均収入を上回る年収水準で30年間働き、その期間、厚生年金に加入していた場合に将来受給できる年金の見込額
という考え方が示されています。
ただし、この水準に届かなければ、それだけで永住許可が認められないという内容ではありません。
不足する生活資金を補うことができる金融資産がある場合には、「補填資産」として考慮するとされています。
また、若い申請者については、今後長期間にわたって資産を形成できる可能性も考慮し、年齢に応じて必要となる補填資産額を考える仕組みが示されています。
つまり今回の案では、現在の年収だけではなく、永住後も長期的に安定した生活を続けることができるかという点まで具体的に確認する方向が示されているといえます。
なお、具体的な年金受給見込額の確認方法や、補填資産として必要となる金額については、今回の案だけでは明らかになっていません。
(3)日本人の配偶者等も「公共の負担」が関係する可能性がある
今回の案では、「その者の永住が日本国の利益に合すると認められること」という国益要件の中に、「公共の負担とならないこと」という項目が置かれています。
通常の永住許可申請では、独立生計要件への適合が求められています。
一方、日本人、永住者または特別永住者の配偶者や子については、法律上、独立生計要件への適合自体は求められていません。現在の出入国在留管理庁の永住許可申請案内でも、この取扱いが明記されています。
しかし今回の改定案では、そのような方についても、
- 現在、申請者の属する世帯が公共の負担となっている
- 将来、公共の負担となる現実的なおそれがある
といった状況にあり、そのような状況になったことについて特段の事情が認められない場合には、消極的に評価することがあるとしています。
もっとも、同時に、家族単位での在留の安定や、人道的な配慮の観点を重視して総合的に判断するとも記載されています。
そのため、「日本人の配偶者なら経済状況は一切関係ない」とも、「一定の年収に届かなければ必ず永住できない」とも、この改定案だけから単純に判断することはできません。
また、「公共の負担」に具体的に何が含まれるのか、どのような場合に「現実的なおそれ」があると評価されるのかについても、今回の案だけでは具体的に示されていません。
(4) 日本語能力について「B1相当以上」が考慮要素に
日本語能力とは別に、「日本の制度・ルール等への理解」も考慮要素として示されています。
「生活・就労ガイドブック」に記載されている事項を中心として、出入国在留管理庁長官が指定する方法によって、日本の制度やルールを理解しているか確認するとされています。
つまり、日本語を話せるかだけではなく、「日本で長期間生活するうえで必要な制度やルールを理解しているか」という点についても確認する方向です。
また、申請者が義務教育の期間にある子どもを養育している場合には、その子どもが小学校または中学校に通学していることも考慮するとされています。
申請者本人が学齢期の場合には、本人の通学状況も関係します。
ただし、制度・ルールへの理解をどのような方法で確認するのか、インターナショナルスクールや外国人今回の改定案では、日本語能力についても新しい項目が設けられています。
具体的には、「日本語教育の参照枠」における、B1相当レベル以上の日本語能力を有しているかを考慮要素とするとしています。
B1は、日本語能力試験(JLPT)でみると、おおむねN3の上位得点層からN2程度が一つの目安となります。
ただし、JLPTではN3に合格しただけで一律にB1相当となるわけではなく、現在の対応関係では、N3は総合得点104点以上の場合にB1相当とされています。
今回公表された永住許可に関するガイドライン案では、「日本語教育の参照枠」におけるB1相当レベル以上の日本語能力を考慮要素としていますが、N3合格者全体をB1相当として取り扱うのか、JLPTの得点まで確認するのかなど、永住許可申請における具体的な確認・証明方法は、現時点では示されていません。
また、「B1相当の日本語能力を証明できなければ永住を許可しない」と規定されているわけではありません。あくまで永住許可を判断する際の「考慮要素」として記載されています。
なお、
- 一定の高度人材外国人
- その高度人材外国人の家族
- 日本の初等教育または中等教育を累計6年以上受けた方
- 一定の場合の永住者の子
など、申請者本人にB1相当の日本語能力を求める必要性・相当性がない場合には、これを考慮要素としないことも示されています。
(5) 日本の制度・ルールへの理解や、学齢期の子どもの就学も考慮する
日本語能力とは別に、日本の制度・ルール等への理解についても考慮要素が設けられています。
具体的には、「生活・就労ガイドブック」に記載されている事項を中心として、出入国在留管理庁長官が指定する方法により、日本の制度やルールを理解しているか確認するとされています。
つまり、「日本語を話すことができるか」だけでなく、日本で長期間生活するうえで必要となる制度やルールを理解しているかという点についても確認する案になっています。
また、申請者が義務教育の期間にある子どもを養育している場合には、その子どもが小学校または中学校に通学していることも考慮するとしています。
申請者自身が学齢期の場合には、本人が小学校または中学校に通学していることが求められるとされています。
ただし、制度・ルールへの理解をどのような方法で確認するのか、また、インターナショナルスクールや外国人学校などをどのように扱うのかについては、今回の案だけでは明らかではありません。
(6) 税金・年金・健康保険などは「同一生計世帯単位」で見る
今回の案では、
- 所得税
- 住民税
- 法人税
- 固定資産税などの税金
- 公的医療保険
- 公的年金
などを「公租公課」として整理しています。
これらを適切に支払っていない場合には消極的に評価するとし、申請時点で未納がなくても、過去に適切に支払っていなかった状況が認められる場合には、原則として消極的に評価するとしています。
さらに重要なのが、この項目について、原則として「同一生計世帯単位」で審査すると記載されていることです。そのため、今回の案では、申請者本人だけでなく、同一生計世帯を構成する家族の公租公課の状況も重要になる可能性があります。
税金、年金、健康保険の納付状況自体は現在の永住許可でも重要な審査項目ですが、今回の案では「同一生計世帯単位」という考え方が明確に示されている点に注意が必要です。
(7)長期出国について「半年以上」「通算2年6か月以上」という具体的な期間が示されています
永住許可では、日本に継続して在留してきたかも重要なポイントです。
今回の案では、申請時点から過去10年以内について、合理的な理由なく、
- 1回の出国で半年以上日本を不在にした場合
- 通算して2年6か月以上日本を不在にした場合
には、原則として消極的に評価するとしています。
これまで長期出国について、「何日以上海外にいると問題になるのか」と判断に迷う方も多かった論点ですが、今回の案では具体的な期間が示されています。
ただし、重要なのは「合理的な理由なく」とされていることです。
そのため、海外赴任、会社命令による長期出張、家族の介護、治療などの事情がある場合には、単純に出国期間だけを見るのではなく、その理由も含めて判断される余地があります。
(8) 日本人・永住者等の配偶者に対する在留年数の特例も変更する
現在、日本人、永住者および特別永住者の配偶者については、原則10年在留に関する特例として、「実体を伴った婚姻生活が3年以上継続し、かつ、引き続き1年以上日本に在留していること」とされています。
今回の改定案では、この特例について、「実体を伴った婚姻生活が5年以上継続し、かつ、引き続き3年以上日本に在留していること」とする内容が示されています。
また、日本人の実子等についても、3年以上日本に継続して在留していることとされています。
そのため、この内容が正式に採用された場合には、日本人や永住者の配偶者として永住許可申請を考えている方の申請可能時期に大きく影響する可能性があります。
特に、「配偶者として日本に1年以上住んだので、そろそろ永住申請を考えたい」という方は、現在の基準だけでなく、正式な改定内容と適用時期を確認する必要があります。
(9)「3年」の在留期間と高度人材の特例も確認する必要がある
永住許可申請では、現在持っている在留資格について、原則として最長の在留期間を有しているかも考慮されます。
現在は、在留期間「3年」を持っている方についても、「最長の在留期間をもって在留している」として取り扱われています。
この取扱いについては、出入国在留管理庁から、2027年4月1日から変更することがすでに公表されています。 2027年3月31日時点で在留期間「3年」を有している方については、一定の経過措置も設けられています。
現在「3年」の在留期間を持ち、2026年から2027年に永住許可申請を考えている方にとっては、申請時期を検討するうえで重要な部分です。
一方、高度人材については、
- 高度人材ポイント70点以上の場合の3年特例
- 80点以上の場合の1年特例
- 特別高度人材の場合の1年特例
といった原則10年在留に関する特例が、今回の案でも示されています。
【2026年の永住許可ガイドライン改定案が自分に関係するか不安な方へ】
今回の改定案では、世帯年収、将来の年金受給見込額、日本語能力、税金・年金・健康保険、配偶者特例、在留期間「3年」の取扱いなど、申請者によって影響する可能性がある項目が異なります。
当事務所では、現在の申請条件や申請時期を確認し、今回の改定案がご自身の永住許可申請にどのように関係する可能性があるかについてのご相談に対応しています。「2026年中に申請した方がよいのか」「自分にも新しい基準が関係するのか」で迷っている方は、お気軽にご相談ください。
【初回相談無料】メール1~2往復/オンライン相談30分|1~2営業日以内に返信
ご相談後、申請全体のサポートや必要な部分だけのサポートをご依頼いただくことも可能です。
※ 簡単なご相談は、LINEでも受け付けています (タップ/クリックで開きます)。
【2026年の永住許可ガイドライン改定案が自分に関係するか不安な方へ】
今回の改定案では、世帯年収、将来の年金受給見込額、日本語能力、税金・年金・健康保険、配偶者特例、在留期間「3年」の取扱いなど、申請者によって影響する可能性がある項目が異なります。
当事務所では、現在の申請条件や申請時期を確認し、今回の改定案がご自身の永住許可申請にどのように関係する可能性があるかについてのご相談に対応しています。「2026年中に申請した方がよいのか」「自分にも新しい基準が関係するのか」で迷っている方は、お気軽にご相談ください。
【初回相談無料】メール1~2往復/オンライン相談30分|1~2営業日以内に返信
ご相談後、申請全体のサポートや必要な部分だけのサポートをご依頼いただくことも可能です。
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3️⃣ 今回の改定案はいつから適用する内容になっている?
ここは、今回の改定案を読むうえで特に重要な部分です。案では、2027年4月1日以降の永住許可申請から新しいガイドラインを適用するとしています。
そのため、今回の案に書かれている内容が、現在すでに永住許可申請をしているすべての方にそのまま適用されるという内容ではありません。
ただし、一部については例外があります。
申請中の人にも関係する経過措置|「収入」と「公共の負担」に注意
今回の案では、第2の4(2)「収入」と、第2の5(7)「公共の負担とならないこと」については、一定の申請中案件にも適用するとしています。
具体的には、改定日から6か月前の日以降に申請された案件で、かつ、改定日時点で審査中である案件が対象として示されています。
そのため、「2027年4月1日より前に申請したから、新しい考え方はすべて関係ない」とは限りません。
一方、将来の年金受給見込額について定めているのは、第2の4(3)「年金」です。申請中案件への経過措置として列挙されているのは、第2の4(2)第2の5(7)であり、第2の4(3)は列挙されていません。
そのため、2026年8月時点の改定案の文言を見る限り、将来の年金受給見込額に関する新しい考え方は、この経過措置の対象として明記されていません。
ただし、現時点ではまだ「改定案」です。
「2027年4月1日より前に申請すれば、将来の年金受給見込額に関する新しい考え方は絶対に適用されない」とまで断定することはできません。「現時点の改定案では、申請中案件への経過措置の対象として列挙されていない」と理解するのが適切でしょう。
4️⃣ 2026年中に永住許可申請を考えている人は、急いで申請した方がよい?
今回の改定案を知ると、「条件が変わる前に、2026年中に急いで申請した方がよいのでは?」と考える方もいるかもしれません。
しかし、今回の改定案だけを理由に、準備が十分でない状態で申請を急ぐことはおすすめできません。
永住許可では、申請時期だけでなく、在留状況、収入、公租公課などを含めたさまざまな事情が審査されます。現在の永住許可でも、素行、独立生計、日本国の利益への適合などが審査基準とされています。
現在の条件を十分に満たしていない状態で、改定前だからという理由だけで申請を早めても、それが有利になるとは限りません。
一方、次のような方については、いつ申請するかを今のうちに確認しておく意味があります。
- 現在の在留期間が「3年」である
- 日本人、永住者等の配偶者として特例を利用する予定である
- 2026年後半から2027年に申請可能時期を迎える
- すでに永住許可申請をしており、今回の経過措置が関係する可能性がある
申請時期を早めるべきという意味ではありませが、このような場合には、現在の申請条件だけでなく、今後の正式な改定内容も確認しながら申請時期を検討した方がよいでしょう。
5️⃣ まだ決まっていない点もあります|正式なガイドラインの確認が必要です
今回の案では、年収、年金、日本語能力などについて、これまでより具体的な考え方が示されています。
一方で、実際の申請実務に必要となるすべての数値や証明方法まで明らかになっているわけではありません。
例えば、
- 世帯人数ごとの具体的な年収水準
- どの統計をどの項目を年収水準の基準として使用するのか
- 将来の年金受給見込額をどのような資料で確認するのか
- 補填資産として具体的にいくら必要なのか
- B1相当の日本語能力をどのように証明するのか
- 日本の制度・ルールへの理解をどのように確認するのか
などについては、今後の確認が必要です。
そのため現段階では、「改定案に書かれていること」と「正式に決定したこと」を分けて考えることが大切です。さらに、正式なガイドラインが公表された後も、実際の永住許可審査でどのように運用されるのかを確認していく必要があります。
特に2026年後半から2027年に永住許可申請を考えている方は、申請する時点で、
- 案から変更された部分があるか
- 2027年4月1日という適用開始時期が維持されたか
- 申請中案件への経過措置に変更がないか
- 具体的な数値基準や証明方法が示されたか
を確認することをおすすめします。
なお、現在、出入国在留管理庁では、「永住許可に関するガイドライン改定案」について意見募集(パブリックコメント)を行っています。
意見の受付締切は、2026年9月4日0時00分です。
改定案の内容や意見の提出方法については、以下のe-Govのページをご確認ください。
▶ 外部リンク:永住許可に関するガイドライン改定案に係る意見募集について
📖 FAQ(よくある質問)
2026年8月4日に公表された内容は、もう正式な永住許可の条件ですか?
いいえ。今回公表された資料は「永住許可に関するガイドライン(案)」です。
そのため、2026年8月時点では、今回の内容がすべてそのまま正式な審査基準として確定したわけではありません。現在適用されている正式な永住許可ガイドラインとは分けて確認する必要があります。
今後、永住許可には一定以上の年収が必要になるのですか?
今回の案では、世帯人数に応じた日本人世帯の平均収入を上回る年収水準に継続して達しているかを考慮するとしています。
ただし、「単身なら○万円以上」といった具体的な金額は、今回の案には記載されていません。
将来いくら年金を受け取れるかまで確認される案ですか?
はい。今回の案では、年齢、年金加入期間、過去の働き方や平均年収、現在の年収などから、将来の年金受給見込額を考慮する考え方が示されています。
また、一定の水準に届かない場合には、金融資産によって不足分を補う「補填資産」という考え方も示されています。
日本語B1がなければ永住できなくなるのですか?
今回の案では、B1相当以上の日本語能力を有しているかを「考慮要素」としています。
すべての申請者について「B1を証明できなければ不許可」と書かれているわけではなく、一定の場合には本人のB1相当の日本語能力を考慮しないことも示されています。
すでに永住許可申請をしている人にも新しい基準が適用されますか?
今回の案では、原則として2027年4月1日以降の申請から適用するとしています。
ただし、「収入」と「公共の負担とならないこと」については、一定の申請中案件にも適用する経過措置が示されています。
将来の年金受給見込額も、申請中の案件に遡って適用されますか?
現時点の改定案では、一定の申請中案件への経過措置として明記されているのは「収入」と「公共の負担とならないこと」です。将来の年金受給見込額について定めた「年金」は、この経過措置の対象として列挙されていません。
ただし、現在はまだ改定案であるため、正式なガイドラインが公表された際には改めて確認する必要があります。
2027年4月になる前に急いで永住許可申請をした方がよいですか?
一概にはいえません。現在の永住許可要件を十分に満たしていない状態で、改定前だからという理由だけで申請を急いでも、それが有利になるとは限りません。
現在の在留状況や申請条件を確認したうえで、申請時期を検討することが重要です。
最後に――2026年〜2027年に永住許可申請を考えている方へ
今回の永住許可ガイドライン改定案は、申請する時期や在留資格によって関係する部分が異なります。
「ニュースは見たけれど、自分の場合はどの項目が関係するのか分からない」という方も少なくありません。
もっとも、2026年8月時点では、今回公表されている内容はあくまで「改定案」です。
ニュースを見て、「もう永住できなくなる」「2026年中に急いで申請しなければならない」と判断するのではなく、現在の自分の状況と、今回の改定案のどの部分が関係するのかを整理したうえで、申請時期を検討することが大切です。
特に、次のような方は、申請時期を決める前に一度確認しておくことをおすすめします。
✅ 2026年〜2027年に永住許可申請を予定している
✅ 日本人や永住者の配偶者として永住を考えている
✅ 現在の在留期間が「3年」
✅ 年収や年金について不安がある
✅ すでに永住許可申請をして審査中である
✅ 今回の経過措置が自分に関係するのか分からない
神山行政書士事務所では、今回の改定案がご自身の申請にどのように関係するのかの確認から、現在の申請条件の整理、申請時期の検討、必要書類の整理、申請前の書類チェック、申請手続のサポートまで対応しています。
「今回の永住許可ガイドライン改定案が自分の申請にどう影響するのか分からない」「申請時期をどのように考えればよいか判断に迷っている」という方は、お気軽にご相談ください。
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