アポスティーユ認証とは?中国での手続きとポイントも解説します

アポスティーユ認証は、文書が正規の手続きによって発行されたことを証明するための国際的な認証制度です。

これは、ハーグ条約に基づき加盟国間で適用されるもので、自国の公文書を外国の官公庁に提出する際に必要とされる場合があります。
具体的には、その書類が自国の公的機関で認証され、正式な公文書であることを証明するために付与されるスタンプや証明書を指します。

本ページでは、このアポスティーユ認証について、特に中国での手続きに焦点を当てて解説しています。

ハーグ条約とは?

ハーグ条約(正式名称:外国公文書の認証を不要とする条約)は加盟国間での公文書の認証手続きを簡略化する国際条約で、1961年に採択されました。この条約により、アポスティーユ認証があれば、大使館や総領事館での追加認証が不要となります。この条約は、文書提出の手続きを迅速化し、コスト削減に役立つ便利な制度です。

1️⃣ アポスティーユ認証が必要なケース

アポスティーユ認証は、外国で手続きや申請を行う際に利用される認証制度です。提出先の外国機関が、提出する方の自国内で発行された文書に対して公式な認証を求める場合に必要となります。

一般的に、以下のような場合にアポスティーユ認証が求められます。

📌【アポスティーユ認証が求めれる場合(例)】参考:外務省Webサイト

  • 外国でのビザ申請
  • 留学や海外就職の際の学歴証明
  • 外国での結婚手続き
  • 海外進出する企業の会社設立手続き

アポスティーユ認証は、日本の外務省が発行された公文書が正規のものであることを証明する手続きです。ハーグ条約では、加盟国間でこの認証があれば、提出先の国の大使館や総領事館による領事認証が不要になる取り決めがあります。そのため、アポスティーユ認証は、日本が加盟しているハーグ条約(認証不要条約)締結国に文書を提出する場合にのみ有効です。

一方で、中国はハーグ条約に加盟していないため、中国向けの手続きでは「領事認証」などの別途対応が必要になります。

領事認証とアポスティーユ認証の手続き

通常、外国に提出する自国の公的書類には、提出先の大使館や領事館で「領事認証」を受ける手続きが必要です。

領事認証を受けるためには、自国の外務省に相当する機関で、公文書に押された公印について確認証明(公印確認)を取得する必要があります。

しかし、ハーグ条約に加盟している国同士の場合、アポスティーユ認証が利用できるため、外務省での手続きのみで済み、手続きが大幅に簡略化されます。

2️⃣ 中国でのアポスティーユ認証の手続き

中国はハーグ条約に未加盟のため、日本と中国間で公文書を提出する際にはアポスティーユ認証ではなく領事認証が必要です。以下は、日本の公的書類を中国に提出する場合と、中国の公的書類を日本に提出する場合の概要です。

日本の公的書類を中国に提出する場合

  1. 日本国内で書類を取得
    • 必要な書類を市役所、法務局などで取得します。
  2. 公印確認(日本外務省)
    • 日本の公文書(例:卒業証明書、婚姻証明書など)に押印されている公印が正規のものであることを外務省で証明してもらいます。
  3. 領事認証(中国大使館または領事館)
    • 外務省で公印確認を受けた文書を、中国大使館または領事館に提出し、「領事認証」を取得します。
    • 領事認証により、文書が中国で有効な公文書として認められるようになります。

⚠️ 注意点

  • 提出先機関によっては追加の要件がある場合があるため、事前に提出先で必要な手続きを確認してください。
  • 翻訳が必要な場合(例:卒業証明書を中国語に翻訳)は、翻訳文についての認証も求められることがあります。

中国の公的書類を日本に提出する場合

  1. 公証書の取得(中国国内)
    • 中国の公的書類(例:出生証明書、結婚証明書など)をまず公証機関(公証処)で公証を受け、公証書を取得します。公証書は、文書の内容が正規であることを証明します。
  2. 領事認証(中国外務省またはその指定する地方外事弁公室)
    • 公証書に対し、中国外務省またはその指定する地方外事弁公室(外事弁公室)で領事認証を受けます。
  3. 日本大使館または総領事館での認証
    • 領事認証を受けた文書を日本大使館または総領事館に提出し、さらに認証を受けます(日本側の確認手続き)

⚠️ 注意点

  • 文書を日本語に翻訳する必要がある場合があります。
  • 提出先の日本国内の機関で、必要な認証内容やフォーマットを事前に確認してください。

3️⃣ アポスティーユ認証と認証翻訳の違い

アポスティーユ認証は、書類そのものの正当性を証明するものであり、翻訳の正確性を保証するものではありません。一方、認証翻訳は、公的な翻訳が必要な場合に、専門機関が翻訳内容を正確であると認証する手続きです。簡単に言えば、両者は目的と対象が異なります。

特に中国で文書を提出する際には、翻訳会社や認定翻訳者による翻訳認証が必要とされる場合が多いです。これは、中国で提出される文書について、翻訳内容が正確であることを確認するために、正式な翻訳証明書の添付が求められるためです。そのため、提出先の要件を事前に確認することをお勧めします。

4️⃣ 注意すべきポイントとよくある質問(FAQ)

手続きにかかる期間は?

公証手続きから領事認証まで、通常2~3週間程度かかりますが、書類の種類や状況により異なる場合があります。

必要書類を事前に確認する方法は?

外務省や中国大使館の公式サイトを確認し、不足がないよう準備してください。

翻訳が必要な場合の注意点は?

書類の認証と翻訳は別手続きです。認証後に認証翻訳を行うことをお勧めします。


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