企業内転勤ビザの取得条件とは?必要書類・審査ポイントを2026年の変更も踏まえて解説
海外拠点から日本法人へ外国人社員を異動させる際、
「企業内転勤ビザで進められるのか知りたい」
「必要書類は何をそろえればよいのか分からない」
「2026年の変更で何が変わったのか確認したい」
と感じている企業担当者の方も多いのではないでしょうか。

企業内転勤ビザは、海外の本店・支店・子会社・関連会社などで勤務している外国人社員を、日本の事業所へ一定期間転勤させるための在留資格です。申請では、会社間の関係、海外での勤務実績、日本での業務内容や報酬などを、提出書類全体で分かるように整理する必要があります。
さらに、2026年4月1日以降は、提出書類チェックシートの案内が見直され、カテゴリー共通の書類に加え、カテゴリー3・4については追加で確認すべき資料も整理されています。そのため、以前の情報だけで判断せず、最新の取扱いを前提に準備することが重要です。
そこで本記事では、外国人社員の日本転勤を検討している企業担当者の方に向けて、企業内転勤ビザの取得条件、2026年の変更点、必要書類、審査ポイント、注意点を分かりやすく解説します。
当事務所では、企業内転勤ビザ申請に関するご相談から申請書類の作成・申請代行まで幅広く対応しています。「会社間の関係はこの資料で足りるのか」などで迷われた際は、どうぞお気軽にご相談ください。
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1️⃣ 企業内転勤ビザとは?
企業内転勤ビザは、海外の事業所で勤務している外国人社員を、日本にある事業所へ期間を定めて転勤させるための在留資格です。
そのため、海外で雇用されていた社員を日本でそのまま活用したい場合に検討されることが多い在留資格です。
もっとも、企業内転勤ビザは、海外拠点からの人事異動であれば何でも使えるわけではありません。日本で従事する業務は、技術・人文知識・国際業務に当たる専門的な内容である必要があり、現場作業中心の業務などでは該当しないことがあります。
また、企業内転勤は、無期限に日本へ滞在するための制度ではなく、あくまで企業内の転勤を前提とした在留資格です。この点は、一般的な就労ビザと混同しないよう注意が必要になります。
2️⃣ 2026年4月以降の変更点
2026年4月1日以降、企業内転勤ビザでは、申請区分ごとに提出書類チェックシートが整理され、カテゴリー共通の資料に加えて、カテゴリー3・4については追加で確認すべき資料も案内されています。
この変更によって、企業担当者として特に意識したいのは、次の点です。
- 古い記事や過去の申請例だけで必要書類を判断しないこと
- 自社がカテゴリー1・2・3・4のどれに当たるかを確認すること
- カテゴリー3・4に当たる場合は、追加で確認される資料まで見据えて準備すること
- 会社間の関係や勤務実績だけでなく、事業所の実態や業務内容の説明も丁寧に整理すること
3️⃣ 企業内転勤ビザの取得要件
企業内転勤ビザを取得するためには、主に次の点を満たす必要があります。
(1)転勤直前に外国の事業所で継続して勤務していること
企業内転勤ビザでは、申請に係る転勤の直前に、外国にある本店、支店その他の事業所において、1年以上継続して、技術・人文知識・国際業務に当たる業務に従事していたことが求められます。
そのため、単に海外法人に在籍していただけでは足りず、どのような業務を行っていたのか、日本で予定している業務とどうつながるのかまで説明できるようにしておくことが大切です。
(2)日本で従事する業務が専門的であること
日本で行う予定の業務も、技術・人文知識・国際業務に当たる内容である必要があります。
役職名だけで判断されるわけではないため、実際の仕事内容を具体的に示すことが重要です。
たとえば、
- どの部署に配属されるのか
- どのような知識や経験を活かすのか
- 日々の業務の中心は何か
といった点を、職務内容説明書などで整理しておくと分かりやすくなります。
(3)日本人と同等以上の報酬を受けること
企業内転勤ビザでも、日本で同種の業務に従事する日本人と同等以上の報酬が必要です。
海外本社との関係で給与体系が複雑になる場合でも、日本での処遇が不明確だと説明不足になりやすいため、雇用契約書や労働条件通知書などで明確にしておく必要があります。
(4)転勤元と転勤先に企業内の関係があること
企業内転勤ビザは、転勤元の海外法人と、転勤先の日本法人または日本の事業所との間に、一定の企業内関係があることが前提です。
親会社・子会社・関連会社などの関係が分かるように、登記事項証明書、組織図、出資関係資料などを整理しておくことが大切です。
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4️⃣ 企業内転勤ビザの審査ポイント
企業内転勤ビザでは、単に条件を満たしているだけでなく、それを資料から分かるように示せるかが重要です。実際の審査では、特に次の点が見られやすいと考えられます。
①.転勤の必要性があるか
なぜその社員を日本へ異動させる必要があるのかが不明確だと、申請全体の説得力が弱くなります。
新規プロジェクト対応、日本市場向け業務の強化、海外拠点で培った知識の活用など、転勤の理由が分かるように整理しておくとよいでしょう。
②.会社間の関係が明確か
グループ会社であることを口頭で説明するだけでは足りません。
登記事項証明書、出資関係資料、組織図などを用い、転勤元と転勤先の関係を客観的に示せるようにしておくことが重要です。
③.海外での勤務実績が説明できるか
勤務期間だけでなく、実際に担当していた業務の内容、日本での業務との関連性まで説明できると、審査上も分かりやすくなります。
雇用契約書、在職証明書、給与資料、職務経歴書などを組み合わせて整理することが有効です。
④.日本での業務内容と処遇が明確か
日本でどのような仕事をするのか、どの部署でどのような立場で働くのか、報酬はどの程度かといった点が曖昧だと、審査で説明不足になりやすくなります。
⑤.2026年以降は提出書類の整理の仕方も重要に
2026年4月1日以降は、カテゴリー共通のチェックシートと、カテゴリー3・4のみの追加チェックシートが案内されているため、自社のカテゴリーに応じた確認が必要です。これにより、従来よりも「何をどこまで出すか」を整理して進める重要性が増しています。
5️⃣ 企業内転勤ビザの必要書類
企業内転勤ビザの申請では、基本書類をそろえるだけでなく、案件に応じて補足資料まで見据えて準備することが大切です。基本的な必要書類の一覧は、出入国在留管理庁の公式サイトでも確認できます。
もっとも、Web上で紹介されている書類一覧は、あくまで一般的な目安にすぎません。実際の申請では、会社間の関係、転勤前の勤務実績、日本での職務内容などに応じて、追加資料の提出を求められることがあります。
以下では代表的な書類を挙げますが、個別の事情によって必要となる資料は変わります。そのため、一覧をそのまま当てはめるのではなく、自社のケースに合わせて確認することが重要です。
【主な基本書類】
- 申請書
- 写真
- 返信用封筒等の基本資料
- 転勤命令書や辞令
- 日本での労働条件や報酬が分かる資料
- 日本での職務内容が分かる資料
- 会社間の関係を示す資料
- 海外での勤務実績を示す資料
【内容を補強するために整理したい資料】
- 職務経歴書
- 在職証明書
- 給与明細
- 組織図
- 出資関係が分かる資料
- 会社案内
- 登記事項証明書
- 必要に応じた補足説明書
また、外国語で作成された書類には日本語訳を添付する必要があります。
翻訳の内容が曖昧だと、会社間の関係や業務内容が正確に伝わらず、追加説明が必要になることもあります。
6️⃣ 企業内転勤ビザで注意したいポイント
「グループ会社だから大丈夫」と考えないこと
企業内転勤ビザでは、グループ会社間の異動であっても、自動的に認められるわけではありません。
会社間の関係、業務内容、勤務実績、報酬などを、書類で示せることが大切です。
業務内容を抽象的にしないこと
「管理業務」「営業支援」「事務全般」など、抽象的な表現だけでは、専門性が伝わりにくいことがあります。
できるだけ具体的に、日々の業務内容、使用する知識、部署内での役割まで整理しておくと安心です。
海外側の資料収集を後回しにしないこと
企業内転勤ビザでは、海外法人から取り寄せる資料が多くなりやすいです。
在職証明書、雇用契約書、給与資料、組織図などは、直前に依頼すると時間がかかることもあるため、早めに準備を始めることが大切です。
2026年の変更を前提に確認すること
2026年4月1日以降は、カテゴリーごとのチェックシートの確認が重要になっています。
以前の申請で問題なかったとしても、今回も同じ資料で足りるとは限りません。最新の案内に沿って準備することが大切です。
📖 よくある質問(FAQ)
企業内転勤ビザは、海外のグループ会社で1年以上勤務していれば必ず取得できますか?
いいえ、海外のグループ会社で勤務していたことだけで取得できるわけではありません。転勤直前に、外国の事業所で一定期間継続して勤務していたことに加え、日本で従事する業務が企業内転勤ビザに当たる内容であることや、日本人と同等以上の報酬を受けることなども確認されます。会社間の関係や業務内容を、書類全体で分かるように整理することが大切です。
企業内転勤ビザでは、どのような資料で会社間の関係を示しますか?
一般的には、登記事項証明書、組織図、出資関係が分かる資料、会社案内などをもとに、転勤元と転勤先の関係を示します。もっとも、どの資料が適切かは会社の形態やグループ構成によって異なります。単に「関連会社です」と説明するだけでは足りないこともあるため、自社のケースに合った資料を整理することが重要です。
企業内転勤ビザが使えないケースはありますか?
はい、あります。たとえば、海外での勤務実績が要件を満たしていない場合、日本での業務内容が企業内転勤ビザに当たる専門的な内容といえない場合、会社間の関係を十分に示せない場合などは、企業内転勤ビザで進めることが難しいことがあります。自社のケースでこの在留資格が適切かどうかは、申請前に確認しておくことが大切です。
海外での勤務実績は、どのような書類で示せばよいですか?
一般的には、在職証明書、雇用契約書、給与明細、職務経歴書などを組み合わせて示すことが多いです。大切なのは、どれだけの期間勤務していたかだけでなく、どのような業務に従事していたか、日本で予定している業務とどうつながるかが分かるようにすることです。海外側の資料は準備に時間がかかることもあるため、早めに確認しておくと安心です。
2026年の変更で、企業内転勤ビザの申請はどこに注意すべきですか?
2026年4月以降は、出入国在留管理庁の案内でも、カテゴリーごとの提出書類の確認がより重要になっています。特に、カテゴリー3・4に当たる場合は、共通の書類だけでなく追加で確認すべき資料もあるため、以前の申請と同じ感覚で進めないことが大切です。
最後に――海外拠点からの人材異動に伴うビザ申請で、お困りではありませんか?
在留資格「企業内転勤」の申請では、所属企業どうしの関係、海外拠点での勤務実績、日本での職務内容などを、書類全体で分かるように整理することが大切です。
特に、次のような場合は、早めに相談しておくと進めやすくなります。
✅ 申請要件や必要書類に不安がある
✅ 海外拠点と日本法人の関係をどの資料で示せばよいか分からない
✅ 海外での勤務実績や日本での業務内容をどう整理すればよいか迷っている
このようなお悩みをお持ちの方は、下記のリンクから初回相談をご利用ください。
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